貧乏人の料理こそおいしい?
ローマで生活していた頃、イタリアの南・カンパーニャ州のアヴェリーノという街で一つの食材を、クチーナ・リッカ(CUCINA RICCA)=「貴族の料理」と、クチーナ・ポーヴェラ(CUCINA POVERA)=「貧乏人の料理」というテーマに分けて調理したものを試食するという催しに、夫とともに参加したことがあります。
どんなものを食べたかほとんど覚えていないのですが、アンティパストから始まってドルチェまで一つの食材を二つのテーマに分けて調理されていました。
その中ですごく気に入って我が家の定番になったのは、クチーナ・ポーヴェラ=「貧乏人の料理」のピーマンを使った料理。

どの食材もクチーナ・ポーヴェラ=「貧乏人の料理」の方が、凝ったソースなどなくシンプルな分、素材の味や魅力を引き出していておいしかった記憶があります。
今回は、そんなクチーナ・ポーヴェラ=「貧乏人の料理」、庶民から始まった料理をご紹介したいと思います。