冷凍野菜活用のすすめ

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2018/11/26 20:00

料理の中で手間な部分といえば、野菜をきることではないでしょうか? 忙しい時、疲れている時に助けてくれるのが「冷凍野菜」です。

 最近、市販の冷凍野菜が多様化しています。数種類の野菜をグリルしたものや、和風の煮物に使いやすい根菜をミックスしたものなど、食卓に合わせた冷凍野菜が登場しています。

 また、作り置きの一つとして冷凍野菜を自作している方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 使いたい時にサッと使える冷凍野菜は忙しい時の救世主ですよね。でも気になるのは栄養価です。

 医学博士で管理栄養士の本多京子先生によると「野菜を冷凍する前の加熱処理によって失われるビタミンやミネラルは多少ありますが、食物繊維や脂溶性のビタミンなどは影響がありません。また、市販されている冷凍野菜は、野菜の栄養価が高い旬の時期に収穫され、速やかに加熱処理、冷凍加工されるので、実は生鮮野菜と比べても栄養価は遜色ありません」とのこと。それを聞くと安心です。

 自宅で冷凍野菜を作る場合は野菜の種類、栄養素の性質、料理方法などに合わせて、『カット』『加熱』『アク抜き』のいずれかの簡単な下ごしらえをしてから冷凍して、いずれも2週間を目安に食べきるのが良いのだそうです。

『カット』タイプ:きのこ類・キャベツ・にんにくなど

『加熱』タイプ:かぼちゃ・ブロッコリー・絹さやなど

『アク抜き』タイプ:ごぼう・れんこん・さつまいもなど

冷凍野菜の作り方

 ここで、本多先生直伝の冷凍野菜の作り方をご紹介しましょう。

きのこ類

 きのこ類は石づきをカットして、小房に分け、数種類ミックスさせた状態で冷凍します。しいたけは包丁で切らずに手でさくと、しいたけの香りが残ります。

 カットするだけのきのこ類は、数種類をまとめて冷凍しておけば、炊き込みごはんや炒め物など、さまざまな料理に幅広く活用できます。

かぼちゃ

 かぼちゃは種とワタを除いて一口大に切り、ふんわりラップをして電子レンジで600W・約4分加熱します。レンジから出て、そのまま5分蒸らしてから冷凍します。

 皮をむき、潰してから冷凍するとスープなどにも使えます。また、野菜が乾燥気味なときは水大さじ1をふってから加熱します。

ごぼう

 ごぼうはささがきにし、酢水にくぐらせたのち、キッチンペーパーなどでしっかりと水気をふき取ってから冷凍します。

 酢水につけることで、酵素の働きを止め、変色を防ぐことができます。ただし、つけ過ぎると風味や栄養が損なわれるため、サッとくぐらせる程度にしましょう。

 なお、酢水は水1リットルに対し、酢大さじ1程度が目安です。

冷凍前にここをチェック

 おいしく冷凍するための3か条もあるとのこと。下ごしらえをしたら次の3つをチェックしましょう。

第1条 うすく平らにならす!

 効率よく食材を冷やせるので省エネに。解凍も短時間でできます。

第2条 ジッパーつきの袋で空気を抜いて保存!
ストローで中の空気を吸い出すとしっかりと空気が抜けます
ストローで中の空気を吸い出すとしっかりと空気が抜けます

 風味が損なわれないように、ジッパー付きの袋に入れてしっかりと空気を抜きましょう。袋の上からアルミホイルで包めば、さらに空気を遮断できるうえ、冷凍効率もぐんと高まります。

第3条 1食分ごとに小分けに!

 必要な分だけサッと使えるので便利です。特に潰したかぼちゃなどは菜ばしで溝をつけておくと、パキッと折って必要な分だけ使えてラクですよ。

お肉と野菜をしっかりとろう!

 野菜にはビタミン類や食物繊維などが多く含まれていますが、お肉にもビタミン類が含まれています。

 たとえば、豚肉に多く入っているビタミンB1は、糖質をエネルギーに変えるときに必要不可欠な栄養素。不足すると代謝がスムーズに行われずに、疲れがたまりやすくなってしまいます。

 また、鶏肉にはビタミンAが含まれています。皮膚や粘膜を正常に保つ働きのあるビタミンAは、免疫力を高め、細菌などから体を守ってくれる強い味方です。

 お肉と野菜のWビタミンを意識的にとることが大切なのです。忙しい時でも冷凍野菜を活用してバランス良く食事をとりたいですね。

教えてくれた人:本多京子(ほんだ きょうこ)先生

医学博士・管理栄養士。NPO日本食育協会理事。スポーツ選手の栄養指導や食育に長年携わる。テレビや雑誌では、健康と栄養に関するアドバイスやレシピを多数提供。主な出演番組 NHK『ごごナマ』、『きょうの料理』、『趣味どきっ』他、雑誌、新聞の出演多数。

 最後に、お野菜とお肉をたっぷり食べられるレシピを紹介したいと思います。

黄金チーズデジカルビ

材料(4人分)

豚ロース肉(とんかつ用)400g/キャベツ(一口大)4分の1玉/たまねぎ(1cm幅の半月切り)1個/かぼちゃ、または冷凍かぼちゃ(一口大)200g/しめじ、または冷凍きのこ類(小房に分ける)1パック分/焼肉のタレ(肉の下味用)大さじ2/焼肉のタレ(味付け用)大さじ4/ピザ用チーズ適量/ごま油適量

【1】豚肉は格子に切れ目を入れて2cm角に切り、肉の下味用の焼肉のタレに5~10分漬け込む。野菜は材料の()内のサイズに切る。

【2】ホットプレートにごま油を熱し、【1】の豚肉・たまねぎ・かぼちゃを炒める。

【3】豚肉に火が通ったら、キャベツ・しめじ・味付け用の焼肉のタレを加えて炒め合わせる。

【4】具材をホットプレートの両端に寄せて、真ん中にチーズをのせ、チーズが溶けるまで加熱して、できあがり。

★冷凍かぼちゃと自家製の冷凍ミックスきのこを使えば、お手軽に栄養満点の一品完成です!

豚ときのこの肉豆腐

材料(2人分)

豚ロース薄切り肉(しゃぶしゃぶ用)150g/まいたけ(ほぐす)2分の1パック/えのきたけ(ほぐす)2分の1パック/生しいたけ(薄切り)2個/冷凍ごぼう(ささがき)50g/焼き豆腐1丁/エバラすき焼きのたれ 100ml/水200ml/サラダ油適量/いんげんまたは冷凍いんげん適宣

【1】豚肉は一口大に、豆腐は水切りして食べやすい大きさに切る。

【2】フライパンに油を熱し、豚肉を焼く

【3】凍ったままのごぼう・きのこ類・豆腐を入れ、すき焼きのたれと水を加え、煮込んでできあがり。お好みでいんげんを添えましょう。

★えのきとまいたけは冷凍を使っても◎ 冷凍野菜を使うことで、しっかり煮込んだ味わいが短時間で完成です。

※なお、本レシピでの焼肉のタレはエバラ黄金の味を、すき焼きのたれはエバラすき焼きのたれを使用しています。ご自宅の調味料を使用する場合は味を見ながら分量をご調節ください。