秋冬限定、チーズ好きが心待ちにするというチーズ「モンドール」。食べてみたい! でもクセがすごいという「ウォッシュチーズ」なんですよ。意を決して挑戦してみました。

「チーズ界の真珠」を食べたい。でもちょっと怖い

 「モンドール」というチーズをご存じですか? 秋から冬という期間限定でしか食べられないというチーズ。中身のつややかな様子から「チーズ界の真珠」と言われ、チーズ好きの間では心待ちにされているんです。

 ……なんてかくいう私も、タレントでチーズプロフェッショナルの眞鍋かをりさんが当サイトでご紹介してくださって、初めて知りました(記事はこちら)。

 限定モノ好きなものでこれは一度食べてみたい! と思ったものの、「ウォッシュチーズ」と聞いてちょっと腰が引けてしまったのも事実です。だってウォッシュチーズといえば、塩水などを吹き付けながら熟成させたチーズで、個性が強い、つまり匂いが強いチーズと言われていますよね。

 私は普通にスーパーで買えるようなカマンベールチーズや、ブリー、パルミジャーノ、カッテージチーズやクリームチーズなどは好きで、ワインやビールのおともとしてよく食べているのですが、ウォッシュチーズはこれまで手を出したことがありませんでした。

 そこで、眞鍋さんのマネージャーさんに聞いてみたところ、

 「モンドールは僕も毎年食べてるのですが、物は試しで一度ご購入いただいてもいいかもしれません(高いですが、濃厚なので何度も楽しめます)。かなり強烈な匂いなので、最初はトーストにモンドールをちょっとずつ乗せて、軽く焼いてハチミツをかけてみてください。絶品です」とのこと。

 強烈な匂いだけど絶品とは……。一体どんな味なのでしょう。

まずは、スーパーでウォッシュチーズを買ってみた

 しかしこのモンドール。物は試し、とはいえちょっとハードルが高いのです。なぜなら、1個3000~4000円くらいするんです。小分けでは売っていないんですよね。これがもし口に合わなくて食べられなかった日には、悲しすぎる……。

 ということで、まずは、ウォッシュチーズとはどんなものか、近所のスーパーで売っているウォッシュチーズ「ジェラール クリーミーウォッシュチーズ」を買ってみました。住宅街のごく普通のスーパーでいつも並んでいるものなので、そこまで強烈ではないだろうという憶測です。

「チェスコ ジェラールクリーミーウォッシュチーズ」(画像:チェスコ株式会社ホームページより)

「チェスコ ジェラールクリーミーウォッシュチーズ」(画像:チェスコ株式会社ホームページより)

 ……おそるおそる食べてみたところ、あれ、拍子抜けするくらい大丈夫! おいしい! これはイケる味じゃないですか。

 少し個性的な匂いはあるけれど、別に嫌なものではありません。むしろ味わいが豊かで、奥行きのある複雑なおいしさという気がしました。ただし、

 ウォッシュタイプの中でも控えめな香りとまろやかな味わい

 (チェスコホームページより)

 とあるので、こちらは、ウォッシュチーズの中でも食べやすいものなのでしょう。まだまだ安心はできません。しかしちょっとだけ自信をつけた私、ようやくチーズ専門店に行く勇気が出てきました。

チーズ専門店で相談

(イメージ写真=iStock.com/AlexKozlov)

(イメージ写真=iStock.com/AlexKozlov)

 会社帰りに、駅ビルに入っているチーズ専門店に立ち寄りました。デパ地下などにも展開している専門店で、たくさんのチーズが並んでいます。これまで、前を何度も通っていましたが、よく知らない名前のチーズばかりだし、どれもお値段がけっこうするということで、敷居が高く感じていたんです。

 しかし、今日の私には目的があります。モンドールを買う(かもしれない。まだ迷いがあります)。

 どうしようかなあ、とモンドールの前で立ち尽くしていると、お店の人が話しかけてくれました。

 「なにかお探しですか?」と。

 そこで、

 「モンドールに興味があるんですが、ウォッシュチーズってけっこう匂いがすごいんですよね? スーパーで売っていたのは食べたことがあるんですが、自分が食べられるか心配で……」と聞いてみました。

 モンドールは、ひとかたまり単位で売っているので試食というのはないんですね。そのためお店の方は近い風味と思われるチーズを、次々にカットして試食させてくれました

 店員さん「これは?」

 私「おいしいです!」

 店員さん「じゃあこれはどうですか?」

 私「これもおいしいです!」

 店員さん「それならこちらは?」

 私「すごくおいしいです!」

 店員さん「ああ、それでは、大丈夫ですよ、モンドール」……とのこと!

 ようやく手に入れたモンドール。お値段4320円なり。なかなかの出費でしたが、(これは食費ではなくレジャー費だ)ということにして自分を納得させつつお会計。そして、食べる3時間前には常温に置く、といったことを教えてもらい、ワクワクしつつ帰路につきました。

雨上がりの、神社の参道の匂い!?

こちらが我が家にやってきたモンドール様です

こちらが我が家にやってきたモンドール様です

 ひとつの食材を買うまでに、こんなに悩んだことってこれまであまりなかったので、テンション上がりつつモンドールのフタを開けました。

 まず、香りがすごくいいんです! 木の香り、と聞いていたので、ワインの樽の香りみたいなのかなーとばく然と思っていたけれど、スギやヒノキの香りのように清潔な、深々と吸い込みたくなる落ち着く匂い。

 私の地元、新潟の弥彦神社の境内を雨上がりに歩くとこんな匂いがします。

 よく見るとチーズの側面に、ペーパーやラップではなく木の皮が直接巻かれています。これがそういう匂いをチーズに与えているんですね。エピセアというもみの木のような、針葉樹の皮なのだそうです。

表皮をフタのように切り取る

 モンドールの表面にはフワフワした白いカビが生えていて、ここは食べないとのこと。フタのように上を切り取って、中身だけ食べます。

表面を切り取りました

表面を切り取りました
フタについた中身もこそげていただきました
フタについた中身もこそげていただきました
中はとろんとしています
中はとろんとしています
クラッカーとともに。おいしい!
クラッカーとともに。おいしい!

 うーん、これはおいしい! 絶品です。たぶん400~500gくらいはあるので、一度に一人が食べきれる量ではないのですが、手が止まらないおいしさ。あまり食べないという表面の、白カビ部分もついかじってしまったほどです(おなかは壊しませんでした)。

 クリーミーで濃厚なんだけれど、とっても自然でやさしい味。きちんとした材料で手間をかけて作られた、質の高い食べ物ならではの、まっとうで奇をてらわないおいしさという印象で、普段から食卓にも並べたくなるおいしいチーズでした。

まとめ

 匂いが強い、クセがあるといわれているウォッシュチーズでしたが、とてもおいしくいただくことができました。

 モンドールはウォッシュチーズの中では入門編ということですし、感じ方に個人差はあるのでしょうけれど、手始めにスーパーのチーズ、専門店で試食、そして実食と段階を踏むのも、楽しい経験でした。

 クリスマスや年末年始の持ち寄りパーティでふるまったり、お土産にしたりしてもいいかもしれません。ウォッシュチーズを食べたことがない人にも、ぜひ食べてもらいたいおいしさですよ。

 眞鍋さんがご紹介してくれたウォッシュチーズは他にも、エポワス、ピエダングロワ、ショームとまだいろいろあります。今度は何を試そうかな、楽しみです。

Writer PROFILE

  • 本田麻湖(みんなの暮らし日記ONLINE)さん

    みんなの暮らし日記ONLINE編集長。サッカー好き小4男子の母。趣味はランニング。

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