入浴中の事故を防ぐ、お風呂の入り方

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2019/01/07 20:00

乾燥し、体感温度の低い冬は喉の渇きに気づかずいつのまにか脱水状態になっていることがあります。その状態でお風呂に入ると、浴室熱中症など事故が発生することも。お風呂を入る際に気をつけたいポイントをご紹介します。

 冷えた体にポカポカのお湯が気持ち良い季節ですね。でも、入浴時の事故が圧倒的に多いのは冬なのだとか。そこで、お風呂の専門家に聞いたお風呂の入り方をご紹介します。

 ★教えてくれた人:早坂 信哉(はやさか しんや)先生

 東京都市大学人間科学部教授、医師、博士(医学)、温泉療法専門医。お風呂を医学的に研究している第一人者。TVやラジオなど様々なメディアに出演。著書多数。

冬にお風呂の事故が多いのはなぜ?

 原因は気温が低いこと、そして乾燥や体感温度の低さから喉の渇きを感じにくく水分不足になることです。また、いつのまにか多く汗をかいているため、隠れ脱水状態になっています。

 入浴では500mlくらいの汗をかくと言われていますので、脱水状態で入浴してしまうと血液がドロドロになり、入浴で上昇した体内の熱を放出できないため、熱中症を引き起こします。

 また、血液がドロドロですと血栓ができやすくなるため心筋梗塞、脳梗塞などのリスクが高まります。特に、小さなお子様やお年寄りの方は注意が必要です。

入浴時の脱水を防ぐためには?

 日常での意識的なこまめな水分補給はもちろんですが、入浴前後に合わせて500~600mlほどの水分を摂ることが大切です。浴室に飲料を持ち込んで水分補給することもおすすめします。

 様々な飲料の中でもミネラル入りのむぎ茶を推奨します。その理由は、汗と一緒に失われた体に必要なミネラルが補給できることはもちろん、無糖で、カフェインを含まないため、いつでもどなたでも毎日健康的に飲めることです。さらに血流改善効果や血圧降下作用など健康効果も報告されていますので、浴室熱中症や血栓対策飲料として推奨できます。

 正しい入浴はとても健康に良いものです。毎日湯船に浸かる人とそうでない人を比べると、毎日湯船に浸かる人は浸からない人に比べて要介護になるリスクが29%減という最新研究結果も出ていますので、入浴は健康寿命を延ばすことに貢献できます。

健康入浴法5つのチェックポイント

 最後に、お風呂に入る時に注意したい5つのポイントをご紹介します。

1)お風呂の温度は40℃

 40℃程度のぬるめの温度は副交感神経が刺激され、心身ともにリラックスさせる効果があり、血圧が下がるなど効果的です。

 !!注意!!42℃を超えるお湯に浸かると交感神経の働きが活発になり、興奮状態となることで血圧が上昇します。また、血液の粘度が上がるため、血栓ができやすくなるなどのヒートショックを起こしてしまう危険性も。

2)入浴時間は10分

 お風呂に浸かることで得られる温熱効果によって、血液の流れが良くなり、新陳代謝が活発になることで老廃物が排出されるなど、健康に効果的です。

 !!注意!!ただし、40℃の温度で10分を超える入浴は体温が上がりすぎ、冬でも浴室熱中症になる危険があるので注意が必要です。

3)半身浴より全身浴

 全身浴のほうが体が温まり、血流が良くなるので、冷えの改善に効果的です。また、お湯の量が多く深ければ、その分水圧が強くなることから、全身浴は下半身により大きい水圧がかかるため、足のむくみの解消などにも大きな効果があります。

 ※心臓や肺に疾患がある方には、水圧がかからず体温が上がりすぎない半身浴がオススメです。

4)入浴前後に水分とミネラルを摂取

 脱水症状や浴室熱中症を防ぐためには水分とミネラルを補給することが重要です。水分とミネラルを効率的に補給できるミネラル入りのむぎ茶がおすすめ。血流改善効果もあるので入浴時の水分補給にぴったりです。

5)入浴は就寝1~2時間前に

 お風呂に入ると体は温まります。人間は体温が下がっていく時に眠くなります。就寝1~2時間前に入浴することで、ちょうど寝る時間に体温が下がり睡眠が促進されます。また、副交感神経が優位になることで脳の興奮を静め、眠りにつきやすくなります。

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