イギリス人は甘いものが大好きで、夕食後のデザートは欠かせないんだとか。イギリス在住のMarchさんが、イギリスのスイーツについて教えてくれました。最後にレシピもありますよ。

スコーンやショートブレッド。シンプルで素朴なイギリスのスイーツ

 イギリスのスイーツというと皆さん、どんなものをご存じでしょうか?

 スコーンや、ショートブレッド(ビスケット)など比較的シンプルで素朴なスイーツを想像される方が多いと思います。

 フランス菓子などに比べ、その地味さから今まで今一つスポットがあてられなかった気がするイギリススイーツですが、シンプルなのでお家で簡単に作れますし、素朴な美味しさが逆に魅力であったりします。

 他のヨーロッパ諸国の人たちに負けじと劣らず、イギリス人は甘いもの好き。スーパーマーケットのデザートセクションの種類の豊富さからもわかります。

「私たちにはデザートが必要よ♪」

 今回の記事を書くにあたり、そういえばと、イギリス人の甘いもの好きがわかる出来事を思い出しました。

 今から20年ほど前の話ですが、イギリスの旅行会社のパッケージツアーでトルコ旅行に行ったことがありました。

 朝食から夕飯まで全て含まれた完全ツアー旅行だったのですが、参加者は私と夫以外全てイギリス人。

 約1週間程の長いトルコ旅行中、夕飯後のデザートは日本同様、せいぜいフルーツなどの軽いものしか出ませんでした。

 するとツアー3日目くらいから、イギリス人たちが「デザートは出ないの?」とざわざわ騒ぎ始め、そのうち、夕飯後になると、一斉に「We need a pudding(*)!!♪♪ We need a pudding!! 私たちにはデザートが必要よ♪♪」と即興で歌い出す始末……!(*イギリスではデザートや甘いもののことをプディングとも表現します)。

 ツアー客はみんないい年をした大人たちばかりだったのですが、まるで子どものようなこのデザート催促には、トルコ人のツアーコンダクターもすっかり苦笑しておりました。

 それだけ、イギリス人にとって食後のデザートは必需品ということなのでしょうね。

イギリスのスーパーマーケットの要冷蔵デザートコーナー。それ以外にも、常温で販売されているデザートや冷凍で販売されているデザートなどもありますから、本当にすごい数のデザートが販売されているということに……
イギリスのスーパーマーケットの冷蔵デザートコーナー。他に常温のものや冷凍のものなどもありますから、本当にすごい数のデザートが販売されているということに……

イギリスで人気のスイーツをご紹介!

 イギリスのスイーツはざっと100を超えるくらいあるのではと思いますが、今回はイギリスのスーパーマーケットで買える一般的なスイーツをご紹介していきたいと思います。

 どのデザートも、お家でも簡単に作ることができます。 今回はその中からすごく簡単なのにすごく美味しいデザートのレシピも最後に2つご紹介したいと思います。

その1 トライフル(Trifle)

今回スーパーマーケットで買ったトライフルは下がラズベリーのコンポートの入ったゼリーに、ラズベリーソースがしっかりしみこんだスポンジ、カスタードクリーム、そして生クリームがのったもの。各社、いちごを使ったものだったり、レモン味のものだったり、さまざまなフレーバーが発売されています
今回スーパーマーケットで買ったトライフルは下がラズベリーのコンポートの入ったゼリーに、ラズベリーソースがしっかりしみこんだスポンジ、カスタードクリーム、そして生クリームがのったもの。各社、いちごを使ったものだったり、レモン味のものだったり、さまざまなフレーバーが発売されています

 イギリスの代表的プディング。どのスーパーマーケットに行っても、各社さまざまなトライフルを販売しています。

 もちろん、各家庭でも手作りされているイギリスデザートの定番です。その歴史は古く、16世紀ころのレシピ本にも登場する程だとか……。

 見た目、パフのような感じですが、代表的なトライフルはいちごやラズベリーなどのゼリーやコンポート、スポンジカステラ、カスタードクリーム、生クリームなどが写真のように重ねて作られています。お家では、ガラスのボールなどで作られることが多い、見た目にもかわいいデザートです。

その2 イートン・メス(Eton Mess)

今回買ったイートン・メスはちょっとかしこまったもので、サクサクの食感を楽しむため、メレンゲは食べる時に自分で粉々にできるタイプとなっておりました
今回買ったイートン・メスはちょっとかしこまったもので、サクサクの食感を楽しむため、メレンゲは食べる時に自分で粉々にできるタイプとなっておりました

 直訳すると「イートンのぐちゃぐちゃ、とっちらかった様子」とちょっと意味不明ですが、イートンとはウィリアム王子など各著名人を輩出している学校の名前です。

 諸説あるようですが、この格式高い有名校イートン校の売店で売られていたことからその名がついたと言われています。

 ぐちゃぐちゃという意味のメスがついたのには、レシピを見ればなんとなく納得がいくような気もします。

 イートン・メスは、いちごやラズベリーなどにホイップした生クリームを載せ、さらにメレンゲを粉々にして、食べる時にぐちゃぐちゃにかき混ぜて食べるんです。

 レシピとは言えないほど、簡単なデザートなのです。

その3 ルバーブ・クランブル(Rhubarb Crumble)/アップル・クランブル(Apple Crumble)

買ってきたルバーブ・クランブルを耐熱性のある容器に移し替え、オーブンで温めます。あつあつでいただくのがこの季節はたまりません
買ってきたルバーブ・クランブルを耐熱性のある容器に移し替え、オーブンで温めます。あつあつでいただくのがこの季節はたまりません

 これまた見た目も、材料もとってもシンプルなイギリスらしいスイーツです。

 クランブルとは、「ボロボロに崩れる」などの意味があるのですが、小麦粉と砂糖、バターを混ぜ合わせたものをそぼろ状にボロボロと崩し、リンゴやルバーブ、ブラックベリーなどのフルーツの上にかけて、後はオーブンで焼くだけという超シンプルなレシピです。

 このシンプルなレシピが美味しいのです。酸味のあるフルーツに、サクサクとしたクランブル。絶妙な味のバランスで、思わずいくらでも食べたくなってしまうほど。

 あつあつのクランブルに冷たいアイスクリームを添えたり、カスタードクリームをかけて食べるのがイギリス流です。

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