生まれたばかりの赤ちゃんにも、説明をする

6ヶ月の赤ちゃんに説明!?なんて思うかもしれませんが、フランス人は生まれたばかりの赤ちゃんの時からこのように、説明する子育てをします。
じゃあ、どんな時に説明の子育てをするのかと言いますと、それはもう、いろいろな場面。
ご飯の準備をするためにその場を離れる時は、自分は今からご飯を作ることを説明してから去りますし、赤ちゃんをお風呂に入れる時は、今からお風呂に入れてこんなことをするよと説明したりします。
赤ちゃんが何か食べ物以外を口に入れようとした場合は、ダメとは言わず、これは〇〇のために使うもので、お口に入れるものではないのよ、と、しっかりと伝えるのです。
夜泣きする赤ちゃんに、「今は夜だから、皆が寝る時間なんだよ」
この「説明する」子育ては、例えば生まれてまもない赤ちゃんが夜泣く時にも使います。
生後すぐの赤ちゃんはだいたい3~4時間おきにミルクを欲しがって、泣きますよね。それが昼であろうが夜であろうがおかまいなし。なので夜中に起こされると思うのですが、その時に日本は、はいはい、お腹がすいたのね、と、ミルクをあげるパターンが多いかと思います。でも、フランスだと、夜中にベッドで目を覚ました赤ちゃんにはすぐにミルクをあげません。
まず説明するんです。
「今は夜だから、皆が寝る時間なんだよ。」と、さらには「静かだから不安なの? それはね、パパもママも夜だから寝ているだけだよ。だから安心して君も寝て良いんだよ。お腹がすいたの? 皆は起きたら朝ごはんを食べるんだよ。夜中はご飯を食べる時間じゃないんだよ etc etc 」と言った感じで、詳しく状況を説明してあげるのです。
人間社会で生きていくためのルール。だから教えてあげるべき
この「説明する」と言うフランス人の行動は、相手が赤ちゃんであっても、人間社会で生きてゆくためのルールをきちっと教えてあげるべき。それが赤ちゃんのためでもある。と言う考えがあるからだとも言われております。
もちろん最初はそんな説明をしながらも、最終的に夜中はミルクをあげることになるのですが、この言葉を繰り返して行くうちに、目が覚めてしまった場合でもミルクを飲まずにそのまま、また眠りに入っていくことが徐々に増えていきます。
そしてしまいには朝まで寝るようになるのです。
そしてフランスの親たちは「うちの子、夜がわかるようになったわ!」と、夜泣きが終わったことではなく、夜を理解したことを喜ぶのです。
生後まもない赤ちゃんがそんなのわかるはずないじゃない!と思われるかもしれませんが、でも実際、フランスの赤ちゃんは平均して生後2ヶ月で朝までぐっすりと眠るようになると言われております。
実際にうちの息子も1ヶ月半で朝まで眠るようになりました。
「説明する育児」実践中です!
こんな感じで、生まれてからすぐに”説明する”子育てをしてきた私。けれどもさすがにバスの件ではパニックになり頭がまわらず、マダムに言われるまですっかり忘れてしまっておりました。
でもこの一件で、私はさらに”説明する育児”の大切さを実感し、それ以降、できる限り実行してきております。
今現在4歳半の息子が降りますが、もちろん、今も説明する育児を継続中。
赤ちゃんの頃とはまたちょっと違う感じでの”説明する育児”にはなりましたが、息子は私の言うことをなんでも理解してくれるし、理解力のある立派な子だな~と、親バカ目線で思うことも多々あります(笑)。
フランスの説明する育児、皆様はどう思われますか?
でも、あまりネチネチと説明すると、理屈っぽい面倒な親と思われそうなので、息子が大きくなるにつれ、その塩梅がなかなか難しいな~と思ったりもするんですけどね。一人息子に嫌われたくないですからね(笑)。