「家を買う」。それは一生に一度の大きな買い物だと思いますよね。しかし整理収納アドバイザーのlinenさんは、なんと4度も購入した経験があるのだそう。その理由と経緯とは?(写真=iStock.com/sqback)

家の購入、今回がなんと4回目!

 昨年、新築の建売住宅を購入し、引っ越しました。

 「家を買う」ということは、費用の高さも含めて、誰にとっても一大事業じゃないかと思います。

 その一大事業を、私はなんと4回も経験しているのです。そう、家を買うのは4回目なのです! どうしてそんなことになったのか、書いてみたいと思います。

はじまりはオンナ一人の中古マンション

 20代も終わりに近づいた頃、世間では独身女性がマンションを購入する、というスタイルが注目され始めていました。

 それまで賃貸アパートで独り暮らしをしていた私、都内の通勤便利な場所で部屋を借りると、給料の3分の1が家賃で吹っ飛ぶという、きつい状況でした。

 それなら、マンションを買ってしまったほうがいいのかも、と、結構あっさり中古の小さなマンションを購入しちゃいました。

最初に買ったマンションのおかげで仕事もヤル気に!

 家賃を払う代わりに住宅ローンを支払えばいいや、程度の考えで、自分では大きな変化とは思わなかったのですが…。

 購入した家に暮らしてみると、大きく変わったことがあったのです。それは、「自分の気持ち」でした。

 当時の私、結婚に興味がなくて、ずっと一人暮らしでいいと思っていたのですが、心の奥に漠然とした将来への不安があったのかもしれません。

 それが、家を買ったことで何か自信というか、しっかりした基盤みたいなものができた気がして、仕事もますますヤル気になり、毎日が輝いたような感じになったんです。

人生が大きく変わって

(イメージ写真=iStock.com/sqback)
(イメージ写真=iStock.com/sqback)

 20代で購入したマンションで、何十年も一人暮らしをしようと考えた私だったのですが、たった4年ほどでピリオドに。急に結婚することになったからです。

 一人暮らしのマンションは、二人で住むにはちょっと難しい狭さ。結婚直後は広めの賃貸マンションで暮らしていましたが、あるとき、二人で散歩がてら建築中の分譲マンションのモデルルームを見学し、ひとめで気に入ってしまい、即決に…

 このとき役に立ったのが、独身時代にマンションを買った経験です。

 「家を買う」って、気分が舞い上がっちゃうし、専門用語もローンのこともよくわからないですよね。だけど、私にとっては2度目の経験だったので、営業マンから「宅建の資格をお持ちですか?」と聞かれるほど詳しくなっていました。

 そして、結婚の翌年には、購入したそのマンションで暮らすことになり、そこで永住するつもりでした。

土地勘があり、便利な立地だった

 ちなみに、独身時代に買った私のマンションも、結婚後に購入したマンションも、その立地は私が生まれ育ち、両親の実家も近いという地域。土地勘があり、都内に勤める私たちにとっては交通の便もいいし、駅にも歩いてすぐ、という場所でした。

 そんな立地条件も、家を買うという大事業のハードルを下げたのかもしれません。

家を建ててみたい、という願望がムクムクと

 さて、マンションでの二人暮らしが7年ほど過ぎた頃でしょうか。

 暮らしているうちに、住まいへの不満が少しずつたまっていました。キッチンのここを改善したい、動線の良くないところをなんとかしたい、という感じです。

 まずはリフォームを考えました。もともとインテリアや建築に興味があって、情報集めのつもりで雑誌などを見ていたのですが、そのうち「家を建ててみたいな」と思い始めました。

 建てるとしても土地探しからなので、何年もかけてのんびり探してみよう~なんて思っていたら、なんとまた散歩がてら見に行った売地にピンときてしまったのです!

 家を建てようかなと考え始めて数か月後の出来事でした。

 バタバタと始まった家づくり。しかも建築家に設計してもらうという、なんだかすごそうな展開に。

家作りは人生最高に楽しい経験だった!

家を建てたときの建築模型
家を建てたときの建築模型

 大変だったけれど、私にとっては人生最高の楽しさを味わえた家づくりとなりました。

 かつては、共働きの私たちには管理が楽なマンションがいいな、なんて思っていたけれど、戸建ての暮らしの地面に近い感じは、思いのほか居心地よく感じられました。

永住するつもりだった家
永住するつもりだった家

 そして今度こそ、この家に永住するつもりでした。

犬が変えた人生

 建築家と建てた家で、私たちも年を重ねてきました。

 するとだんだん、にぎやかな街に暮らし、都心のオシャレな街にサッと出て買い物を楽しむ、という生活に以前ほどの魅力を感じなくなってきたのです。

 夫とは「老後は犬でも飼って、もう少し自然豊かな土地で暮らそうか」などと話すようになりました。

 ところが、私が定年まで勤め続けるつもりだった職場を退職し、さらに犬を迎えることになり、暮らしは一変。

 そして、体重15キロを超える元気な柴犬との暮らしの中で、緑のないにぎやかな街中だと犬も人間も幸せにはなれないのでは、と思うようになったのです。

 そこから急きょ住まい探しが始まりました。

自然豊かな街へ

 今度は長年住み続けた地域から離れ、見知らぬ土地での家探しです。

 住みたい地域が絞れると、意外とすんなり家が見つかり、新築の建売住宅を購入したのが昨年のことです。(実はこの家探しでも、家を建てた経験が大いに役立ったのですが、それはまた改めて書きたいと思います。)

 思い入れたっぷりで建てた家とは10年ちょっとでお別れ。

 いまは、都内だけれど自然豊かな街で、犬も私たちものびのびと暮らしているところです(夫は通勤が大変になりましたが…)。

 今度こそ永住したいものですが、どうなることやら。

土地や家を買う決断、そのポイントは?

 家に対する考えは「賃貸派」「持家派」と分かれるのだと思いますが、私の場合、確たる主義がないまま、20代のときなんとなく買った家が出発点になり、4回も買うことになりました。

 それも、お読みいただいたとおりの“行き当たりばったり”な状態です。

 ただ、いま振り返って思うのは、私が土地や家を買う決断ができたのは「運」と「勘」ゆえではなかったかと。

 なーんだと言われるでしょうけれど、「運」というのは「出会いの運」。出会いに恵まれたのは、自分たちが暮らすうえで譲れないポイント、優先順位を日頃から意識していたからこそだったと思います。それがなければ「出会い」に気づけなかったかもしれません。

 「勘」というのも大事です。

 例えば洋服を買うときだって、ピンとくる服は長くお気に入りになったりしませんか。価格の違う洋服と並べちゃいけませんが、土地も家もピンとくると大きな決断も迷いなくできました自分の直観を信じれば、きっと大丈夫だと。

 「運」も「勘」も、自分たちの暮らしのキモをしっかり持つところから生まれる気がします。