使ったモノを元に戻さない夫、その理由は?

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2019/03/01 08:00

「え、なんで? なんで出したものを同じ場所に戻さないの??」。旦那さんやお子さんに、言いたくなることありませんか? そんな皆さんに、ぜひ読んでいただきたいです!

使ったモノを元に戻さない夫、その理由は??

 私は、お片付けのサポートをするとき、色々な質問を投げかけます。

 「変なこと、どんどん質問していきますよ。ご主人は、普段から腕組みや貧乏ゆすりとかされますか? 家の中で、壁や家具にぶつかったりされますか?」

 すると、たいてい皆さん、「それは……片付けとどんな関係があるんですか?」と驚かれます。

 一見、片付けとはまったく関係のない質問も重要だったりしますし、お客様がどういう言葉をチョイスしながら話されるのかなども、片付けのヒントになったりします。私が、こんな変てこな質問をするようになったのは、夫がきっかけでした。

 私は、一度モノの定位置を決めたら、そこから動かしません。家族皆で使うコップ(マグカップ類)など、ほぼ毎日使うモノにも定位置があります。しかし、食器洗いを家族にお願いすると、とんでもない位置に戻されているんです……。

 「365日、同じ場所から同じモノを取るのに、なんで使ったら元の場所に戻さないの? モノを取った場所が、そのモノの家(定位置)やん? 毎日同じ場所から取るんだから、覚えてるでしょ?」という私の何気ない質問に対して。

 夫は、「そんなこと、覚えるわけがないじゃん」と。

 「……。……え? えええーーー??? いやいやいや、ありえないでしょう。だって、毎日毎日、同じ場所で目にするんだから普通覚えるじゃない? モノを取った場所を覚えていないってこと?」(私)

 「食器棚の2段目らへんにあったな、ということはうっすら覚えているけど。正確に食器棚の一番右端、みたいな位置では覚えていないよ。スペースが空いてたら、そこにポン! でしょ」(夫)

 夫との会話で忘れられないやり取りでした。

 私は、モノを取る時にその場所を覚えながらモノを取る。夫は、使いたいモノをただ手に取る。という風に、暮らしの中の物事に対しての、“理解”と“認知”の仕方が違うということに気づきました。

 これはどういうことか、少し掘り下げます。

 私の場合は、「モノを取る」「場所を覚える」という2つを同時に“理解”“認知”しています。一方、夫にとって「モノを取る」という行動は、それ以上でもそれ以下でもないということです。

 だから、使ったモノを元に戻せない。とりあえず、モノを置ける場所があれば、その辺にポン! と置いてしまう。

ありえない、はありえない

 私にとっては、モノを取りながらモノの場所を覚えることは当たり前でしたが、夫にとっては「いやいやいや、そんな面倒なこと覚えながら生活しないよ」ということ。

 私からしたら、「いやいやいや、毎日使いたいモノがあっちこっち行くと、探す方が面倒だよ……ありえないわ!」ということ。

 こうしてお互いがズレたまま、10年以上一緒に暮らしてきたということです。日常のたわいもない会話でしたが、私にとっては、「わかったぞーーー!」という衝撃的な体験でした。

 どうして、我が家のモノが片付かないのか。どうして、使ったモノを元に戻してくれないのか。長年の「どうして?」の原因の答えが出たからです。「ありえない」と思っていたことが、ありえたわけです。

 お片付けのサポートをしていると、驚くことはまだあります。ある時、こんな方がいらっしゃいました。

 「私は、『ゴミ』がよくわかりません。服は穴が開いても着られます。ズボンのゴムが伸びたって、着られますよね。使えるか使えないかでいえば、使える。使える間はゴミじゃない。ペットボトルや空き缶だって、使おうと思えば何かに使えそうじゃないですか。だから、何がゴミで、何がゴミじゃないのかがわからないんですよね……」

 片付けられない、捨てられない理由は様々です。「そんなのありえないわ」ではなく、「ありえない、なんてありえない」という視点をもって話を聞く。

 ちなみに、我が家の使ったモノを元に戻そう問題は、「徹底的にラベリングしてくれたらOK」という夫の要望で解決しました。

 自分にとっては、当たり前なのにやってくれない……とストレスを抱えるよりも、「もしかしたら、予想外の答えがあるのかもしれない」と、興味をもって楽しんでみると、片付けを妨げる問題解決の糸口を見つけられるかもしれません。