昭和チックでレトロなパッケージだったり、ちょっと変わったネーミングだったり、独特なフレーバーや味付けだったり。どうにも惹かれてしまう、「ご当地パン」の集合です!

 あたたかい気候の日が増え、季節はすっかり春ですね。春といえば「パン祭り」。パンのイベントやキャンペーンがたくさん行われるこの時期は、いつも以上にパンが食べたくなってしまいます。

 今回は、そんな気分にぴったりな、ご当地パンの紹介です。

 第1回目でご当地スーパーのまわり方を紹介した際(こちらの記事です「マニアが教える『ご当地スーパーの楽しみ方』」)、効率よくご当地食品を発見するために、パンコーナーをチェックすることをおすすめしました。地元のパンメーカーさんが、ご当地スーパーにパンを卸しているのは意外によくあること。高確率でレトロなパッケージや食べたことのない味のパンが発見できますよ。

 これまで私が出会ってきたご当地パンの中でも、特に印象に残っているものをご紹介したいと思います。その土地を訪れた時に、ぜひ探してみてくださいね。

ご当地パン界の貴公子?

 青森県民で知らない人はいないといっても過言ではない「イギリストースト」は、ふわふわの食パンに、マーガリンとグラニュー糖が塗られてサンドされているもの。作っているのは、株式会社工藤パンです。

 たびたびメディアでも取り上げられている「イギリストースト」は、ご当地パン界の貴公子。マーガリンとグラニュー糖のじゃりじゃりとした舌触りが最高なんです。そのまま食べても良し、トーストするのも良し。

 イギリストーストシリーズはいろいろなフレーバーが発売されているので、新商品も楽しみの一つ。ちなみに2019年3月の新商品は公式WEBサイトによると「抹茶クリーム」だそうです。和風なイギリストースト……、ますます惹かれます。

甘じょっぱい味噌×パン、魅惑の組み合わせ

 群馬県といえば「みそパン」。ソフトフランスパンやコッペパンに、お砂糖がたっぷり入った甘じょっぱい味噌が塗ってあるパンです。

 いろいろなお店で販売されていますが、元祖はフリアン洋菓子店のもの。同店が、群馬の名物である「焼きまんじゅう(まんじゅう生地の表面に甘い味噌だれが塗ってあるもの)」をイメージして作ったのが、みそパンの始まりだそう。

 「パンと味噌……!?」と驚きの組み合わせですが、もちもちとしたパンの食感と、味噌だれの組み合わせは、一口食べたらもうトリコ。このパンなくして群馬は語れません!

温泉街の名物に感じるノスタルジー

 栃木県にある温泉街「喜連川温泉」の名物「温泉パン」。温泉パン株式会社によって作られたこちらは、その名の通り温泉街のご当地パンです。

 温泉街のお土産といえば温泉まんじゅうが定番ですが、喜連川温泉では温泉パンのほうが有名だとかそうではないとか。喜連川温泉にあるパン屋の店主が、懐かしい味わいにこだわって作ったパンがいつしか評判となり、この名がついたのだそうです。

 丸くてどっしりとしたパンは、噛み応えがあるしっかりとした食感。シンプルなたたずまいとほんのりとした甘さに、ノスタルジーを感じます。プレーンな味わいの「元祖」の他、シリーズ品には「レーズン」「抹茶あずき」「ごま」などいろいろなフレーバーがラインナップされています。

長野県の名物といえば……?

 長野県の名物である「牛乳パン」。どこかのお店だけが作っているわけではなく、県内のいろいろな製パン店が、自店オリジナルの牛乳パンを追求して販売しています。私は軽井沢にある人気スーパー「ツルヤ」で販売されていたモンドウル田村屋の牛乳パンを購入しました。

 生地にはもちろん牛乳が使用されていて、ふわふわで甘みを感じる味。かなりボリューム感のある見た目ですが、軽い生地なので意外とペロッと食べられます。

 中にたっぷりサンドされている牛乳とバターで作ったクリームは、甘すぎず、さっぱりとしていて食べやすい! 製パン店によってクリームの味わいが少しずつ異なるので、お気に入りの牛乳パンを探してみてくださいね。

 ちなみに、ツルヤでは牛乳パンの中身である「牛乳パンのバタークリーム」も売っていました。さすが長野。相当な牛乳パン好きが多いと見た……!

ご当地と言うには、ちょっとメジャーすぎる??

 言わずと知れた「かにぱん」は、静岡にある三立製菓株式会社が販売元。ご当地パンというにはあまりにもメジャーですが、やはり静岡県のスーパーのパンコーナーは、かにぱんの割合が高く、地元愛を感じました(私の思い込みでしょうか……)。

 プレーンなタイプのかにぱんも好きなのですが、私はミニサイズでおやつにもちょうど良い「ミニかにぱんチョコ」を購入。こちらは秋冬限定商品です。こんな風に、棚に陳列されている商品の割合などから“地元感”を知れるのも、ご当地スーパーの楽しいところです。

レトロなパッケージがたまらない!

 ご当地パンというと「その土地でしか食べられていない珍しいパン」をイメージしがちなのですが、魅力はそれだけではありません。各店の個性があらわれる、パッケージもしっかりチェックしてほしいポイントです。

 石川県の「サンドパン」は、まさにパッケージにひとめぼれしたご当地パン。作っているのは佐野屋製パンです。レトロなフォントやパキッとしたパッケージデザインのカラーに、スーパーで一人、ときめきまくってしまいました。

昆布大好き県民が生み出したご当地パン

 昆布の消費量が日本トップクラスという富山県。そんな富山県から誕生したパンが、こちらの「昆布パン」です。地元のさわや食品株式会社が販売元で、ご当地スーパーのアルビス他、県内の一部スーパーで販売されています。

 昆布パンには富山県の米粉を使っているそうで、昆布愛とともに地元愛も感じる商品。もちもちした食感に、昆布のうま味が合わさり、クセになること間違いなしです。

白あん入りのメロンパン?

 ところ変われば形が変わる。ところ変われば名前が変わる。そんなカメレオンなパンがあることをご存知でしょうか。

 それは、パン界の人気者であるメロンパン。メロンパンと聞くと大多数の人が「丸くてごつごつとした形のパンに、クッキー生地がのっていて格子状の模様が入ったアレ」を思い浮かべるかと思います。

 ですが、京都府や兵庫県、広島県など西日本の一部の地域では、メロンパンといえばラグビーボール型で中に白あんが入ったもの。このあたりの地域では、メジャーな形の“メロンパン”は「サンライズ」と呼ばれます。

 ニシカワ食品株式会社のものは、パッケージのフォントや女の子のイラストがとてもかわいくて、2倍増しでテンションが上がりました。

出会えたらラッキーなサンドウィッチ

 私の記事に何度も出てきている、滋賀県の製パン店・つるや。たくわんとマヨネーズを合わせた具をコッペパンに挟んだ「サラダパン」は何度か紹介しましたが、おいしいのはそれだけではありません。

 こちらで販売されている、丸形の「まるい食パン」は、発売以来50年の歴史を誇るパン。滋賀県内では、まるい食パンを使った商品だけを扱う「まるい食パン専門店」もオープンするほど人気のパンで、味はいうまでもなく絶品!生地はふわっふわでやわらかい甘みがあり、具材のおいしさを引き立てる名職人です。

 そんなまるい食パンを使った「サンドウィッチ」は、中にマヨネーズと魚肉ハム入り。数多くのファンがいる商品なので、売り切れるのも早いです(私調べ)。見つけたら絶対にGETしてくださいね!

 この他にも福島県の「クリームボックス」や高知県の「羊羹パン」、沖縄県の「ゼブラパン」など、各地にはいろいろなご当地パンがあります。それぞれの製パン店を訪れる時間がない場合でも、ご当地スーパーであれば他のお土産も一緒に買えて一石二鳥。ぜひ、ご当地パンハンティングを楽しんでください!



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Writer PROFILE

  • 谷尻純子さん

    Instagram:@wappy612


    1986年生まれ。京都府出身・東京在住、スーパーマーケットをこよなく愛する会社員。ご当地スーパーとご当地食品の紹介サイト「ゴトウチスーパードットコム」を個人で運営中。スーパーでの買い物が楽しくなれば、毎日がちょっぴり幸せになるはず。そんな思いでスーパーの魅力を発信しています。

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