フランス人シニアの「孫」との関わり方とは? ――日本では子供が急に病気になったら親に頼む、という方も多いですよね。しかしフランスではそうしたことはほとんどないそうです。フランス在住のマダム愛さんが教えてくれました。(トップイメージ写真=iStock.com/AleksandarNakic)

子育てには第三者のサポートが欠かせない

(写真=iStock.com/maroke)
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 日本では、小さなお子様のいる共働きの家庭は、お子さんを保育園に預けている場合が多いかと思います。保育園に入れることができなかった家庭は、共働きを諦める、仕事の種類や職場を変えるetc という選択に迫られることもあるのではないでしょうか。

 私の住んでいる国、フランスは、共働きが当たり前の国。ですので、ほぼ100%の子供が何らかの形で誰かに預けられております(過去記事:「フランス女性の9割が働き続ける理由」「育児に正解はない」「フランス人は子育てで罪悪感など感じない」)。

 こちらフランスも第一希望は保育園なのですが、残念ながら日本以上に狭き門で、パリ市内でいうと、地区によっては10倍以上の倍率を乗り越えてやっと入れる、そんな高嶺の花の存在になっております。

 じゃあ、保育園に入れなかった子供がどうなるのかといいますと、次は託児所に入れようとし、それがダメなら保育ママ、それでもだめならベビーシッターと、とにかく何が何でも、子供をどうにか誰かに預けて仕事に復帰しようとするのです。

 日本のママもフランスのママも、こういった第三者のサポートなしに仕事に復帰するのが難しいというのは共通なことなのですね。

 でも、子供を預けるという面で、大きな違いがひとつ、日本とフランスにはあります。

 それが緊急の場合。

急な病気!突然の用事! 誰に子供を預ける?

 子供って、突然病気になることがあるじゃないですか?

 朝起きたら嘔吐! 

 40度の発熱! 保育園には連れて行けない! でも今日は大事な会議なのにどうしよう!

 まさかのインフルエンザで5日間自宅療養! そんなに長く会社を休めない!どうしよう!

 逆に、親側の都合で、例えば急な残業が入ってしまって、お迎え間に合わない! どうしよう! 泊まりで出張が入ってしまった!どうしよう! というようなパターン。

日本では祖父母にお願いする場合が多い

 そんな時、日本で子供の預け先として大活躍するのは誰でしょう?

 多分大半の方が頼るのが、祖父母(パパママにとっての両親や義両親)なのではないでしょうか?

 実際に私の東京の友人のほとんどが子供が生まれた後もバリバリのキャリアウーマンを続けているのですが、彼女たちもたいてい、こういった緊急の時は両親に頼んで子供の面倒を見てもらっているそうです。彼らのサポートなしで、キャリアウーマンを続けてゆくのは絶対に無理だとも言っています。

 もちろん彼女たちに共通することでもう一つ言えるのは、とても理解がある旦那様がいて、子育てにも積極的に協力してくれていることなのですが、それでもやっぱり、緊急事態の時は親の力が不可欠になるそうです。

フランスではシッターにお願いする

 じゃあ、フランス人はどうしているのかというと、こういった場合はたいてい、シッターさんにお願いをし、祖父母に頼むことは、めったなことがないとありません。

 なぜならフランス人の大半は、急な病気や仕事で親に頼るのは、とても失礼なことだと考えているからです。

 これは、フランス人のシニアには特にいえることなのかもしれませんが(過去記事:「子供の独立を喜ぶフランス人。その驚きの理由は」を参照) 、フランス人は、仕事を引退したシニアであっても、いや、引退したからこそ、アクティブに自分の予定をたくさん入れて忙しい場合が多いのです。

 なので、子供としては彼らの予定を乱したくないし、1度子供を育て終えた両親には、再度、子供(孫)の急な状況に振りまわされることなく、彼らは彼らのために十分に自由な時間を楽しんでもらいたいと思っているのです。

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