フランス料理といえばこってりクリームソース?

 このように食事はデザートで締めるフランス人。

 今までそれほど甘いものを取っていなかったので、こんな風に毎回甘いものを食べたら、血糖値が上がっちゃうよ!太っちゃうよ! なんて、最初は思ったこともありましたが、フランスで生活していく上で、その考えが全くもって大間違いだということに気付きました。

 フランス料理というと、こってりバターにクリーム。高カロリーのイメージがある方も多いかと思いますが、家庭で食べるフランス料理はいたってシンプル。

 前菜にトマトをいただき、メインには塩とオリーブオイルのみで焼いたお肉と付け合わせのジャガイモだったり、はたまた生ハムを前菜でいただき、メインにスープだけだったり

 もちろんレストランなどに行くと、ガッツリとした重い料理が出てきますし、高級なガストロノミーレストランに行けば、次々と小皿でお料理が提供され、総合的にはそれなりの量になるでしょう。このように、さまざまなスタイルでいただけるフランス料理なのですが、それら全てに共通すること。

 それは、フランスではスイーツ以外の料理には“砂糖”が使われていない、ということなのです。

砂糖を料理には使わない

 この事実に気付いたのは、フランスに嫁いでまもない頃。

 パリに住みながらも、たまには和食を作っていたので、そこまで普通の食事に“砂糖”を使わないな、という感覚がなかったのですが、主人の実家に行って料理をしていた時のこと。

 料理中に砂糖が必要になり、義両親にどこにあるか聞いてみると、あったかしら、とごそごそと探され、お菓子専用のパウダー状の砂糖を渡されたのです。

(写真:Stock.Adobe/Africa Studio)

 あれ?と思い、こんなパウダーになっているのはもったいないから、普通の上白糖かグラニュー糖で良いというと、最近グラニュー糖を利用するお菓子を作ってないから、買ってなかったわ! 愛はそれで何かデザートを作ってくれるの? 何時から作り始める? すぐに買いに行くわよ。間に合うかしら? と言われたのです。

 その時私は確か、かぼちゃたっぷりのポタージュを作っていたのですが、かぼちゃの甘みが少なく味がぼやけていたので、ちょっと砂糖を足そうかな、と思っていたのでした。でも、この言葉を言われて、はっとしました。確かにフランス料理はデザート以外に砂糖が使われないな!と。

 フランスの義両親にとって、砂糖はあくまでもデザート作りに利用するもので、私が料理のために使うだなんて、思ってもみなかったのでしょうね。

 このようにフランスでは、デザート以外の食事に砂糖を使うという感覚すらないのです。

和食には砂糖が必須

 和食といえば、砂糖は、醤油やみりん、料理酒などに並んで、必須の調味料に入りますよね。塩よりも消費が早いのではないでしょうか?

 実際にフランスでも和食というとそのイメージがあるらしく、ちょっと質の悪いなんちゃって和食屋に行くと、何でも砂糖と醤油で味付けされたものが出てきます。お寿司ですら、少し甘めの醤油が用意されているんですよ。

バゲット、ワインの糖質は多くない

 そして他にも例えば、日本の白米代わりに食べられるバゲット(フランスパン)。これ1切れ(3cmカット)に含まれる糖質は13.7gで、これは白米1膳が55gなのに比べて、1/4の量となっております。

 食事の間に2切れくらい食べますし、男性は3~4切れ食べる人もおりますが、日本でも男性は1膳では足りずお代わりするので同じこと。やはりバゲットのほうが合計の糖質が低いと言えます。

 さらにフランス人というとワインを飲むイメージがあるかと思いますが、実はこのワインは醸造酒の中でとても糖質の低い飲みものとして有名です。

 その糖質は、100gあたり、赤ワインがほんの1.5g、白ワインでも2.0gとなっておりまして、本醸造酒が4.5g、純米酒が3.6gに比べると、かなり低いですし、ビールは淡色でも3.1g、スタウトだと4.6gもあるそうなので、いかにワインが食事中にいただくお酒の中で糖質が少ないかわかっていただけるかと思います。ちなみに赤ワインの1.5gというのは、しいたけと同じ量なんですって!(文部科学省発表・日本食品成分成分表2015年度版より)

 このように、フランス人は、デザートを摂取する以外では、非常に糖分摂取が低い生活をしております。なので、料理の締めにデザートを食べるのは、食事のバランス的にもとても大事なことなのでしょうね。

フランス人とデザートの切っても切れない関係

 フランス人とデザートの関係、いかがでしたでしょうか?

 毎日デザートを食べているフランス人。でも実はそれは、1日の糖分摂取のトータルを考えると決して多いわけではなく、むしろバランスを取るために必要なことだったのです。

 フランス旅行の楽しみのひとつである、フランスのおいしいスイーツたち。滞在中はついつい甘いものを食べ過ぎちゃうわ! なんて心配される方も多いかと思いますが、このようにフランスでは、デザート以外では案外糖分を摂取してないので、ご安心ください。

 ただ、スイーツには糖分以外にも脂肪分なども含まれているので、カロリー的には安心しないほうが良いですけれどもね。



Writer PROFILE

  • マダム愛さん

    ブログ:「マダム愛の徒然日記」


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    フランス人の夫と5歳の息子とパリで3人暮らし。
    海外とは無縁だった私が、たまたま東京駐在中だったフランス人と恋に落ち、気がつけばパリマダムとやらになっておりました。慣れない海外生活は大変な事もあるけれど、その分、新しい発見もあたくさんあり、刺激的で楽しい日々を送ってます。そんな私から見たフランスの良いところや不思議なところ、面白いところなどを皆様に紹介できたら嬉しいです。

     

    こだわり

    海外生活は日本と違う所がたくさんあるのは当たり前。”郷に入れば郷に従え”の精神でフランス文化を受け入れつつも、日本の良さも忘れず、2つの国の良いとこどりでポジティブに生活しております。

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    マダム愛さんのブログに出会ったのは私がローマに住んでいたころ。愛さんのブログには私の大好きなパリの香りがあふれていて日々の生活を楽しんでいる様子が軽快で楽しく綴られています。一度ローマでお会いした事がありますが想像していた通り洗練された雰囲気で美しいマダムそのものでした。それでいてブログの文章通り気取りがなく明るい方で初めてお会いしたのに話がはずんであっという間の楽しい時間だったのを覚えています。ママになってますますご活躍の場を広げた愛さん。これからもファンの一人として応援しています。

    フランス情報誌「ノアゼットプレス」編集人 吉野亜衣子さん
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    初めてお会いした時、ハイヒールに巻き髪の美しいマダムらしい愛さんが現れ、穴の開いたスニーカーに枝毛だらけの私は「世界が違う」と家に帰りたくなりましたが、お話ししてみたら彼女のざっくばらんな酒飲みトークであっという間に3時間。お土産で頂いた子ども用長靴が可愛すぎて絶叫。性格もセンスも良いんです。フリーペーパー「ノアゼットプレス」にレストラン紹介の連載を毎月お願いして3年以上ですが一度も締め切りを過ぎたことがない奇跡の人。誠実さも兼ね備えていると来た。褒めすぎて嘘っぽくなっていますが本当です!

    Rさん
    パリ旅行のための情報収集で、愛さんのブログを参考にさせていだいたことが出会いのきっかけでした。とっても気さくでオープンマインド、そしてしなやかさを持った方。異国生活での日々の大小様々な壁にも、楽しみながら挑戦されている、バイタリティ溢れる美しくて素敵な憧れのマダムです。

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