動画制作をする上で知りたい、撮影道具のこと

印刷用を表示
2019/06/26 07:00

YouTubeやレシピ動画サイトなど、プロの映像クリエイターではない普通の人が作った動画コンテンツを目にする機会が増えていますよね。お菓子ブログを主宰し、本業は翻訳家として活躍されている森嶋マリさんも、実は今、YouTubeでチャンネルを持ち、YouTuberとして動画制作を楽しんでいらっしゃいます。そこで、どうして動画制作にはまったのか、実際どんなふうに動画を作っていらっしゃるのか、連載で教えていただくことに! 第二回目の今回は、動画を撮るのにどんなカメラが適しているのか、どんな道具が必要か教えてもらいました。

動画制作をひとりでやることになった私

 こんにちは! YouTubeチャンネル〈Marin’s Single Kitchen〉のMariこと森嶋マリです。

 さて、前回の動画コラム第1話では、動画制作をはじめることになったきっかけから、撮影と編集を担当してくれた息子が徐々にフェードアウトしていったところまでをお話ししました。

 そうして、息子に見放され(?)、撮影から編集作業まで、すべてを自分でこなさなければならなくなった私。

 ひとりでできるの? と心細さでいっぱいでしたが、ためらって、あれこれ考えていても、何もはじまらない!

 やってみれば、どうにかなる! と心を決めました。

 といっても、撮影するには、最低限必要なものがあります。

 「最低限」ですから、数は大したことはありません。

 言ってしまえば、カメラと三脚があれば、ひとりで動画を撮影できます

動画を撮れるのはビデオカメラだけじゃない!

 動画撮影をこれからはじめようと考えている方のために、動画が撮れる主なカメラについて、ちょっとお話しさせてください。

 動画用のカメラといえば、家庭用ビデオカメラを思い浮かべる人も多いですよね。たしかに、数年前まではそうでした。でも、状況は刻々と変化しています。

 いまはスマホのカメラでも一眼レフでも動画が撮れます

 それぞれのカメラの特徴をざっと説明しておきましょう。

1.スマホのカメラ

 スマホを取りだして、カメラを起動して、“動画(ビデオ)”を選択して、赤いボタンを押せば、撮影開始。むずかしい設定なしで、手軽に動画が撮れます。

 スマホのカメラで撮るのは写真だけで、動画は撮ったことがないなんて、ほんとうにもったいないです。

スマホでお手軽に動画撮影
スマホでお手軽に動画撮影

 写真も動画も、上達への第一歩は“慣れ”です。使っているうちに、「なるほど、こんなふうに撮ればいいのか!」とひらめく瞬間がやってきます。まだ撮ったことがないというみなさん、勇気を出して、動画の赤いボタンをタップしてみましょう。

 スマホはどんどん進化しています。新しい機種が出るたびにカメラの性能も上がって、「重いビデオカメラはいらない、スマホで充分」と思える日が来るのも、そう遠くないような気がします。

2.家庭用ビデオカメラ

 数年前までは、素人の動画撮影といえばほぼ家庭用ビデオカメラしかありませんでした。

 いまのところ、スマホのカメラでは遠くのほうで走っている子供の姿はうまく撮影できません。でも、強力なズーム機能がついた家庭用ビデオカメラならそういうシーンもお手のもの。だから、運動会ではいまでも大活躍のカメラです。

家庭用ビデオカメラはタフで操作も簡単
家庭用ビデオカメラはタフで操作も簡単

 予備のバッテリーや記録媒体(SDカードなど)を用意すれば、長時間の撮影も可能。そんなタフさも魅力です。スマホでの動画撮影はバッテリー切れや、メモリ不足が心配ですが、ビデオカメラならその点も安心です。

 スマホ同様、むずかしい操作や設定は必要なく、初心者にもやさしいカメラです。

3.一眼レフカメラ

 一眼レフカメラの最大の魅力は高画質なこと。そして、ボケを生かした映像が撮れることです。だから、映画のような趣のあるシーンを撮るのも夢じゃない!(映画のワンシーンのように仕上げるには、高度な撮影テクニックも必要ですけどね)

 スマホのカメラや家庭用ビデオカメラと大きくちがうのは、レンズ交換ができること。たとえば、手前に人物を入れつつ、背後の景色も鮮明にダイナミックに映すなら広角レンズ。ひとつのものに焦点を当てて、周囲のものをぼかすならマクロレンズと、撮りたいイメージに合わせてレンズをつけ替えられます。

 レンズの性能によって、明るさとボケ感も変わってきます。これは動画だけでなく、静止画(写真)の撮影にも共通することなので、少し詳しくお話ししますね。

★知っておきたいF値のこと

 背景をぼかしたテーブルフォトやポートレートを撮りたいなら、「F値(絞り値)」に注目してください。ごく簡単に説明すると、ボケを強くして、明るく撮りたければ、F値を小さく(F2.8など)設定します。逆に、ぼかさずに、全体的にくっきりとシャープに撮りたければ、F値を大きく(F20など)設定します。

F値の実験をしました。右側のカメラでテーブルの上のものを撮影しています
F値の実験をしました。右側のカメラでテーブルの上のものを撮影しています

 設定可能なF値はレンズによって変わってくるので、一眼レフカメラを購入する際には、レンズのF値を忘れずに確認するようにしてくださいね。

F値はレンズに記されてます

F値はレンズに記されています。「1:2.8」と書いてある部分の2.8がF値です

 一眼レフでもオートで動画撮影ができます。でも、せっかく一眼レフを使うなら、マニュアルでF値を設定して、イメージどおりの映像に近づけたい。となれば、それなりの知識と練習が必要です。

 使いこなすのがむずかしいということ以外に、もうひとつデメリットがあります。それは長時間の連続撮影ができないこと。新しい機種では30分近く撮影できるものもありますが、家庭用ビデオカメラに比べると連続撮影時間は短くなります。

F2.8で撮影。手前の小瓶は鮮明に、背後のものはぼけてます
F2.8で撮影。手前の小瓶は鮮明に、背後のものはぼけています
F11で撮影。背後のものの輪郭が、少しはっきりしました
F11で撮影。背後のものの輪郭が、少しはっきりしました
F22で撮影。全体がはっきりと写ってます
F22で撮影。全体がはっきりと写っています
  • 1
  • 2

森嶋 マリさんの記事一覧

もっと読む

これもおすすめ