あつあつチーズにトマトソース、そして香ばしい生地! 日本でもいろんなおいしいピザが食べられる昨今ですが、本場イタリアではどんなふうに食べているんでしょうか。そしてどんな種類があるんでしょう? 20年間のイタリア生活経験がある曽布川さんが教えてくれました。

 目次

 1. 本場イタリア ピッツァの秘密5つ
 2. ローマで食べたい! 本場のピッツァ
 3. 丸だけじゃない、ピッツァの形いろいろ
 4. 【レシピ】おうちで簡単にできるピッツァ生地
 5. 【レシピ】ピッツァ代表。マルゲリータとマリナーラ
 6. 知っていますか? こんな絶品ピッツァたち

1. 本場イタリア ピッツァの秘密5つ

ピッツァの秘密その1 ピッツァには「平手打ち」という意味がある

ピッツァには「平手打ち」という意味があるんです
ピッツァには「平手打ち」という意味があるんです

 イタリア料理といわれて、まず思い浮かぶ料理は「ピザ」ではないかと思います。「パスタ」と同じぐらいポピュラーで、大人も子どもも大好きな人が多いですよね。日本では「ピザ」と呼ぶことが多いですが、イタリアでは「ピッツァ」と発音します。

 ピッツァには「平手打ち」という意味があり、ピッツァ生地も打ちつけながらまとめていくのでこの名前になったといわれています。

 日本のピザはどちらかというと具がたっぷりのったアメリカンタイプが多いでしょうか。

 そのアメリカンタイプのピザも、元はイタリアの移民がアメリカに渡り、広めたといわれているそうです。

 具材の種類も多く、量もたくさんのっているアメリカンタイプのピザに対して、イタリアのピッツァの具材は2~3種類と少なめで、具材を食べるというよりも、生地の小麦の味と風味を楽しむものです。

ピッツァの秘密その2 イタリアのピッツァは小麦の味を楽しむもの

 イタリアンなピッツァは、生地にこだわりがあり、小麦の味と風味を楽しむもので、地方によってその厚さが変わっていくという特徴があります。

 ローマ以北の北イタリアに関しては生地が薄くクリスピーなものが多く、ピッツァの発祥の地といわれるナポリや南イタリアはもちもちとした厚めの生地が多いです。

 特にナポリピッツァは、ピッツァの縁に「コルニチョーネ」と呼ばれるふくらみがあり、もっちリとした食感が特徴です。コルニチョーネは400℃近い高温で焼くことによってできるといわれています。

 そしてイタリア全土にピッツァのおいしさを広めたのは、ナポリのピッツァだといわれているんですよ。

ピッツァの秘密その3 イタリア人にとって、ピッツァは「夜食べる」「軽く食べる」もの

 イタリア人にとってピッツァとは、「夜食べるもの」です。

 窯があって、ピッツァイオーラというピッツァ職人が焼き立てのピッツァを作る専門の店「ピッツェリア」は、夜しか開いていないところがほとんどです。

 19時30分ごろ開いて日付が変わって夜中の1時ぐらいまでやっているところが多いです。

 夜遅くまで映画やオペラなどを観て、小腹がすいたからピッツァを食べよう……なんてことは珍しくありません。

 また昼にたっぷり食べたから夜は軽くピッツァを食べに行きましょう……なんて言葉はよく聞きます。ピッツァはカロリー的に軽いものではないですが、レストランでアンティパストから始まってパスタ料理などのプリモお肉や魚のセコンドと食べることを考えれば軽いといえます。

ピッツァの秘密その4 イタリアではピッツァはひとり1枚。シェアしない

 そしてアメリカンピザは、1枚を何人かでシェアして食べたりすることがありますが、イタリアのピッツァはひとり1枚それもナイフとフォークを使って食べるもの。

 ピッツァは切りたてがおいしいというこだわりと、イタリアのピッツァは生地に厚みがあまりないので、手づかみだと食べにくいことも関係しています。

 そしてもう一つ……。

 これはローマにある「TONDA」という庶民的なピッツァリアの何年か前のメニューですが、値段を見てみるとマリナーラは7ユーロ(860円くらい。1ユーロは122.88円。2019年6月11日現在)、マルゲリータは7.5ユーロ。一番高いピッツァでもトマトと水牛のモッツァレッラ、ハム、リコッタチーズ、バジリコののったラザーニャというピッツァで11ユーロです。

ピッツァのメニューはこんな感じ
ピッツァのメニューはこんな感じ

 お店にもよりますが、ピッツァはだいたいが10ユーロ以下か、高くても10ユーロ前後で庶民的な値段です。

 地方のお店だと4~5ユーロでマルゲリータが食べられます。安くておいしくて、そして1枚で炭水化物と野菜、タンパク質がとれてしまう優れものが、イタリアのピッツァなのです。

ピッツァの秘密その5 どんな小さな街にも、必ずピッツェリアは1軒はある

 イタリアでは、どんな小さな街にも、必ずピッツェリアは1軒はあります。

 そのピッツェリアは平日・休日問わずにぎわっています。

 小さな子ども連れが多いのも特徴です。友人のマッシモは、子どものころ家族と行くピッツァリアの食事が楽しみでしかたなかったそうです。

 「マンマのパスタは最高だけどピッツァは別さ~」と話していたのを思い出します。どの家庭にも最低1~2軒はお気に入りの通う店があります。

曽布川優子さんの記事一覧

もっと読む