フランス人がよく使う、3つの「冷凍食品」

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2019/08/25 06:00

今や私たちの食卓に身近なものになっている冷凍食品。お弁当に一品プラスするのに便利、と多くの方が活用していることと思います。さて、フランスではどんな冷凍食品を、どのように使っているのでしょうか? パリ在住のマダム愛さんが教えてくれました。

日本では冷凍食品の需要が高まっているそうですね

 皆さま、冷凍食品というとどんなイメージをお持ちでしょうか? レンジでチンして簡単に食べられる便利な食事。お弁当作りにはかかせないおかず。なかなか買物にいけない場合の、大事なストック……etc etc。冷凍食品は、現代家庭にはなくてはならないものになっているかと思います。

 ただ、これは世代によって、答えが分かれるのではないでしょうか? 若いファミリーであればあるほど、冷凍食品を必要としている人が多いけれど、年配の方の中にはあまり食べたこともなければ必要としない方もいるかと思います。

 なぜなら冷凍食品自体、それほど長い歴史があるわけではありません。

 日本では1964年のオリンピックを機に、やっと本格的な研究が開始されたと言われておりますが、一般家庭が気軽にその味を楽しめるようになるのは、それから何年も経った後だといいます。なぜならその時代、日本はまだ発展途上で家電がものすごく高額でした。

 なので1980年代にやっと冷凍庫付きの大型冷蔵庫や電子レンジの値段が低価格化したことで、一気に需要が高まったらしいのです。なので、冷凍食品とは無縁で育った世代もあると思うのです。

 冷凍食品の日本国内消費量は年々増加傾向にあるそうで、日本冷凍食品協会が今年の4月に公表したデータによりますと、2018年の冷凍食品の国内消費量は289万3,299tで前年比1.3%増加、国民1人当たり22.9kgと前年より0.4kg増加したそうです。

フランスからやってきた、冷凍食品メーカー「ピカール」

 そんな日本の消費傾向の変化に目をつけて、数年前に日本の冷凍食品市場に飛び込んだフランスの冷凍食品ブランドがあるのをご存知でしょうか?

 その名がピカール(PICARD)。フランス人ならば知らない人がいない、とても有名な会社です。

 “おフランス”から飛び込んで来た冷凍食品メーカーということで、日本では高級な冷凍食品のイメージで売り出されているこちらのブランドですが、フランス全土で1000店舗ほど展開するピカールは、フランスでは誰もが気軽に利用する、日常使いのお店になっております。

 私のような主婦はもちろん、メインとデザートがセットで500~600円くらいで買えたりするので、外食が高いパリの街でちょっと節約したい会社員などが、昼は買いに来たりしていますし、一人暮らしの老人や若者も頻繁に利用しております。

 もちろんピカールだけではなく、フランスではいろいろなメーカーが冷凍食品を販売しておりまして、スーパーが独自のブランドを展開をしていたりします。なのでほとんどのスーパーで冷凍食品はかなり広い売り場面積を取っています。

フランスは冷凍食品が好き?

 1000店舗も展開する専門店があったり、スーパーには巨大な売り場があるフランスの冷凍食品。さぞや、古い歴史があって、ものすごい数が消費されているに違いない! と思うかもしれませんが、でも実はフランスでも実際に冷凍食品が発展したのは日本とそれほど変わらない1960年代だと言われております。しかもそのときは、フランス人は冷凍食品にまったく興味がなかったのだとか。

 フランスでももちろん、1970年代まで家電はとても高価なものだったので、それが冷凍食品が一般に普及しなかった大きな理由のひとつではありますが、もうひとつの大きな理由として、フランス人はオーブン料理を好む国民なので、電子レンジでチンして食べるものに抵抗があったからだとも言われております。

 それから50年が経った今、フランスでは現在、週に1回以上冷凍食品を食べる人が71%と言われておりまして、その消費量は一人当たり年間36kgだそうです。でも、これを聞いてみなさん、どう思われますか?

 確かに日本人に比べると1.5倍の消費量なので、多いことは多いのですが、でもフランス人は日本人に比べて元々普段の食事からして多い量を食べそうなものなので、私としては、思ったほど差を感じませんでした。

冷凍食品が好きな国は?

 さらに、世界の人の冷凍食品に使う一人当たりの消費額というので比べてみると(参照元は こちら )1位のカナダが122ドル、2位イタリア 118ドル、3位アメリカ 116ドル、4位イギリス 111ドル、5位ドイツ 94ドル、6位フランスの75ドル、7位が日本で44ドルという順番で、順位的にはフランスと日本が並んでいるのです。

 さらには、市場規模でいうと、フランスは4773(百万ドル)という数字で、日本の5659(百万ドル)よりも少ないのです。(ちなみにアメリカは36336<百万ドル>らしいです。こちらの断トツさにも驚かされます!!!)

 なので、こういったデータから見る限り、日本人とフランス人、消費量などに関して、そこまで大きく差があるわけではなさそうです。

 実はこのデータを調べていくにあたり、正直、私はすごく驚きました。

 なぜなら私の印象的に、フランス人の方が日本人に比べてたくさんの冷凍食品を消費しているイメージがあったからです。

 実際にフランスでは“冷凍食品専門店”という分野が確立していているのがその証拠ですし、スーパーでの冷凍食品の売り場の大きさも、日本とは規模が違います。これは消費者がたくさんいるから成り立っているのだと思うのです。

 夫婦共働きが普通のフランスでは、子どもの夕飯に冷凍食品を利用する家庭が多いのも事実ですし、友人を招いたときですら、冷凍食品を利用することがあります。

 ただ、フランスは子どもにお弁当を持たせる文化がなく、3歳の幼稚園から学校給食なので、昼は冷凍食品を利用する必要がないですし、日本の場合は安い外食チェーンで冷凍食品が使われていることもあり、さらには日本はフランスに比べて食料自給率が低いので、輸入した冷凍食品に頼ることがあるから、数字的にはそれほど差が出ないのかもしれません。

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