「片付けのプロ」に頼む前に知っておきたいこと

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2019/09/08 06:00

「ひとりでやる片付け」に疲れてしまったら、「片付けのプロ」にお願いしてみては? 元々家事が苦手だからこそ、できない人の気持ちがわかるというライフオーガナイザー®のAngie さんによる連載です。

片付けのプロに手伝ってもらうということ

 片付けが苦手な人にとっては、ひとりで行う片付けは、言うほど簡単ではないですよね。

 今回は、これまでこの連載でやってきた「憧れの暮らしすごろく」を1回休みにして、「片付けのプロに手伝ってもらう」というのはどんな感じかをお話しします。

 片付けのプロ(家事代行サービス、家政婦さん)が「片付け」に関してやってくれるのは、「整頓」と「掃除」です。プロが整頓し、掃除してくれた家は、玄関を開けた瞬間から輝きが違います。ホテルの部屋のようです。

 実は私も、自分がライフオーガナイザーの資格を取得する以前に、片付けのプロに来てもらったことがあります。

 留学生を受け入れるにあたり、物置部屋と化していた通称「開かずの間」を片付けるため。

 また、まだ子どもがおらず、忙しく仕事ばかりしていた時代は、家政婦さんに来てもらっていたこともあります。

 昨年は、ライフオーガナイザーの友人たちに来てもらい、アドバイスをもらいました。

片付けのプロに頼む前に

 片付けのプロに頼むなら、自分は次のうちどちらなのかを明確にして、依頼する人(会社)に相談すると良いでしょう。

 【1】片付けたい具体的な場所と期限があるので、片付けてほしい

 子どもの進学に伴い子ども部屋を整えたい、介護ベッドを置くにあたりスペースを確保したい、など。

 【2】期限はないが片付けを手伝ってほしい、根本的な解決策を考えてほしい

 家全体を片付けたい。片付けができる人になりたい。今の状況を変えたい。これから先、自分でも片付けられるようになりたい、など。

 【1】の場合は、片付けるという実作業優先で選びます。

 【2】の場合は、片付ける前のヒアリングと片付け作業後のフォローアップまでをサービスとしている人(会社)を選びます。

具体的な場所と期限が決まっているなら

 私は、数年前留学生を迎えるために、部屋の奥に入っていくことすら困難な、物置部屋と化していた部屋を、布団を敷いて寝起きして、机で勉強できる状態にする必要がありました。つまり、【1】の状況でした。

 そのときお願いした片付けのプロは、物の量と部屋の大きさで、作業時間と料金を見積もってくれました。作業は迅速。私に「要る」「要らない」の判断を仰ぎ、どう収納するかは基本的にはプロが決めてくれます。

 大きな家具から小さな紙切れまで、いろんな使わないものを押し込んだ部屋。家族(主人)は、手伝ってくれる気配はない!ひとりでは、何から手を付ければいいやら、始める前から意気消沈。

 本当に留学生に寝起きしてもらえる部屋になるのか不安でした。

 こういうときに、プロに片付けてもらうメリットは、精神的負担の軽減、時間の短縮(効率)だと思いました。

 そのときに教えてもらった収納のテクニックは、今でも活用していますが、決して私自身が、片付け上手になったわけではありませんでした。

 こういう場合のプロの作業は、片付かない原因の分析や改善策の提案ではなく、目の前の空間を片付けることです。

片付け全般についての手助けをお願いする場合

 一方で、【2】(期限はないが片付けを手伝ってほしい、根本的な解決策を考えてほしい)場合は、実作業だけでなく、事前ヒアリングやアドバイス、事後のフォローという目に見えないことにも費用がかかることへの覚悟が必要です。

 しかし、自分の思考や行動も見直すきっかけをもらえたり、意外にわからない自分の行動について、プロの視点で思いがけないアドバイスをもらえることもあったりするでしょう。

 例えば私は、ライフオーガナイザー協会の認定講座を一緒に受講し、現在プロとして活躍している友人たちに、2018年の2月に来てもらいました。

ライフオーガナイザーのプロとして活躍している友人たち。mayuko_saitoさん(写真左)https://www.instagram.com/mayuko_saito、小林 萌さん(写真中)https://megumi-10jun.amebaownd.com/pages/1840911/page_201804161117、うめだ あさみさん(写真右)https://ietoridori-lo.amebaownd.com/pages/3016357/page_201906251235
ライフオーガナイザーのプロとして活躍している友人たち。mayuko_saitoさん(写真左)、小林 萌さん(写真中)、うめだ あさみさん(写真右)

 私に対するヒアリングは、片付けに関する悩みだけでなく、普段の生活の様子や好きなこと嫌いなことなどを雑談のように進めてくれました。

 私の片付けの目的は、「小学生になる娘の子ども部屋作り」と「散らかっていても10分で片付いた状態に戻せるリビング」と伝えました。

 片付けの方法は、まず全てのモノを出し、依頼者である私が分類し、収納していきますが、このときヒアリングの内容を元に場所や収納方法を提案してくれました。

 前々回紹介した、使う人の近くに置く収納=主人が使う薬類を主人がいつもゴロゴロしているソファの横に置くのを提案してくれたのは彼女たちです。アクション数が減ったおかげで、主人はモノを出しっぱなしにしなくなりました。

仕組みを変えると行動に変化が!

 アドバイスにしたがって、娘の部屋の仕組みを変えたことで、娘にも変化がありました。

見える収納にしたことでやる気に!

 小学生になる娘、これからは娘が自分で洋服を選べるようにしたいと思っていました。そこでアドバイスを元に、造り付けのクローゼットに洋服をしまうのをやめ、部屋の中に出し、見える収納にしました。

 これまで娘の服が入っていたクローゼットの扉は天井まである大きなものだったので、娘にとっては扉を開けるそのワンアクションが面倒なものだったのです。

 洋服を見える収納にしたことで、自分で支度をしようというやる気も出て、おしゃれを考える楽しさも感じているようです。

モノを全部出してみると、処分したくなる不思議

 そして片付けの途中で、娘自ら、持っていたおもちゃの2/3以上と、さよならすると言い出したのです。全部のおもちゃを部屋から出した状態が、すっきりしていたので、この状態を維持したいと思ったようです。

 小さい頃たくさん遊んだ、アンパンマン、しまじろう、プリキュア。こうしたキャラクターものとはさよならすると言われると親のほうが名残惜しくなりました。

 なかなかモノとお別れできない人は、この方法を取るとよいかもしれません。

 いったん全てのモノを部屋から追い出して、自分の理想の状態にして、それでもここに戻したいモノはどれなのかという選択をする。

 モノを「残す」「残さない」の決断がしやすくなるはずです。

 部屋がなぜ片付かないのか、片付けの悩みをプロと話していくうちに、自分で気づくことがたくさんあると思います。

プロに気づかせてもらうこと

 さて、プロにせっかく片付けてもらったり、一緒に片付けたりして、きれいになった空間は維持したい。

 もうリバウンドしたくないですよね。

 片付けたのに、リバウンドしてしまう原因は、「よく使うモノ」の収納場所や方法に改善の余地があるということ。また、新しく家に入ってくるモノのルールが決まっていないからだと考えられます。

 よく使うモノの収納場所については、こちらで見ていただくとして、新しく入ってくるものについてもしっかり管理していきましょう。

新しく家に入ってくるモノに、ルールを決める

 例えば今、私の目の前にも、娘宛てに毎月送られてくる月刊誌の付録、主人宛てのダイレクトメール(郵便物)、故障したと連絡したら送ってきてくれた掃除機の部品の説明書などが、たまり始めています。

 望まなくてもいつのまにか新しく家にやって来るモノ。こうしたものについてどうするか、ルールを決めなくてはいけません。

 ・家に入れない(例:ダイレクトメールは停止の連絡をする)

 ・余裕を持った収納をする(例:毎月、月刊誌の付録が送られてくることを想定して収納場所を空けておく)

 ・保管場所や破棄までのルールを決める(例:取り扱い説明書の場所を確保する、または1年で捨てるなど)

 こうしたルールを決めて実行していけば、憧れの暮らしに近づくための次のステップが見えてくるでしょう。

「片付け」もプロに頼んでみると、新たに気付くことがあるかも
「片付け」もプロに頼んでみると、新たに気付くことがあるかも

 時には「食事」はレストランに行ってプロが作ったものを食べる、「洗濯」はクリーニングに出してプロに洗ってもらうと、新しい味を知ったり、自分のやり方との違いを気づくなど新たな発見がありますね。

 自分ひとりではどうもうまくいかない……と悩んでいるなら「片付け」もプロに頼んでみてはいかがでしょうか。