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フランスにも「保育園戦争」はある!

 出生率が増えながら、女性の社会進出の率も増えているフランス。さぞかし育児支援や保育制度が充実しているのだろうと、世界では思われているようだけれども、そして私自身ももちろん、そう思っていながらフランスに飛び込んだ1人なのだけれど、じゃあ、実際どうなのかと言いますが、はっきり言って現状はかなり厳しいです。

 例えば日本の少子化対策の論点としていつも話題にされている保育園不足問題。出生率の高いフランスは、保育園が充実しているイメージがありますが、2014年度のINSEE(フランス国立統計経済研究所)のデータによると、フランスの3歳以下の人口は約240万人なのに対して保育園は42万人分しかないと言われております。

 これはわずか全体の17.3%にあたる数字です。なので待機児童は当たり前で、妊娠がわかったらすぐに区役所に申し込みに行かないと、保育園戦争に参戦することすらできません。申し込みが無事にできたとしても順番待ちの状態でリストに載せてもらうだけの場合も多く、コネがないとほぼ入園させるのは不可能とまで言われています。

 子どもを保育園に入れるためにどうするべきなのかと、新米ママたちの間ではいろいろな推測が飛び交い、保育園や区役所の人とのコネを作る方法などがネットに出ていたりして、わらをもすがる思いで、その方法をトライしてみたりするのです。

 実際に私も息子のための保育園活動に奮闘し、やるべきと言われたこと全てを試みました。さりげなく近所の保育園に通い、園長さんとお話しする機会を設けてもらったり、区役所に通いつめたり……etc。

 最後はパリの5ヶ所の区役所長さんに直接手紙を書き、息子が貴方の区の保育園に入れるのであれば、私たちは今すぐ貴方の区に引っ越しをします! なんて情熱のこもった手紙を送ったりもしました。けれど、その時すでに生後10ヶ月だった息子、保育園探しを開始するのが遅過ぎたようで、結局全部の公立保育園に落ちてしまい、高いお金のかかる私立に入れることになったのです。フランスでもこのように保育園争奪戦が起きており、入れない人のほうが断然多いのです。

 そう思うとこの状況ってそんなに日本と変わらないし、むしろ最近は日本のほうが充実してるんじゃない?とさえ思えてします。

 それなのに女性の85%以上は働いている国、フランス。パリだけでいうと、90%以上の女性が働いていて、しかもそのうちの80%が産後3ヶ月以内で職場復帰すると言われております。

 でも、これってとっても不思議なデータではありませんか?

 だって、どう考えても保育園の数が足りてないのに、生まれた赤ちゃんたち、いったいどこでどうしているのって。

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