親が知っておきたい「家族で食事」が大切なワケ

印刷用を表示
2019/11/02 06:00

家族との食事は、大切なコミュニケーションの時間。お子さんがいる家庭では、食育にもつながってきます。家族で食事を取ることの重要性がわかる、とある調査をご紹介します。

孤食と食事マナーの関係

 インテージリサーチが行った「食育・孤食に関する意識調査」。全国の16~79歳の男女1万803人を対象にしたインターネット調査で、平日・休日の食事の状況やごはん茶碗と汁椀の位置、箸使いなどを尋ねたものです。

調査結果の要点
  1. 1日のすべての食事を1人で取る「孤食」の割合は、平日で15.6%
  2. ごはん茶碗と汁椀を正しく置いている人は53.1%。ほぼ半数が、正しく食器を置いて食べていない
  3. 箸使いについて、「渡し箸」「かき箸」をしている人が約4割いる一方、ほとんどの人が「拾い箸」はしていない

 インテージリサーチの田守綾さんが、この調査を元に興味深い考察をされていたので、先にその内容をご紹介します(調査内容は後ほど)。

調査の考察

家族らと一緒に食事を取る「共食」は、コミュニケーションのための重要な機会となります。農林水産省が策定する「第3次食育推進基本計画」では、目標の一つとして、「朝食または夕食を家族と一緒に食べる『共食』の回数」が挙げられており、目標値(令和2年度)週11回以上に対し、現状値(平成30年度)は週10回と、ほぼ目標値に近くなっています。また、「食育白書」(平成29年度)によると、「家族と一緒に食事をすることは重要であると思う」と回答した人の割合(※1)は、すべての年代で約9割に達しています。

しかし20~50歳代では、朝食や夕食を家族らとともに取る頻度が低い傾向が見られます。先述の「食育白書」では、1日のすべての食事を1人で取る頻度について、「ほとんど毎日」と回答した人の割合は11.0%。「週に4~5日」の4.3%と合わせると、週の半分以上、1日のすべての食事を1人で取る「孤食」の人は約15%に上り、平成23年度と比べて増加しています。

家族らが食卓を囲んで、共に食事を取りながらコミュニケーションを図ることは食育の原点であり、共食を通じて、食の楽しさを実感するだけではなく、食や生活に関する基礎を習得する機会にもなります。ところが本調査で普段の食事の孤食状況を聴取したところ、1日のすべての食事を1人で取っている割合が平日で15.6%、休日で14.8%と、食育白書と同じく高い水準にあることがわかりました。

また、ごはん茶碗と汁椀の位置や箸の使い方の調査結果を見ると、大人であっても食育の基礎を習得しているとは言いがたいことがわかりました。これらの食育の基礎的な習慣は、家族らと団らんしながら食事を取る中で育まれていく内容でもあるため、幼少期の食育の有無だけではなく、大人になってからの孤食の習慣が招いた食習慣の乱れの影響もあるのではないかと考えられます。

今後は、孤食の解消方法の検討や大人への基本的な食事マナーの研修など、子どもにとどまらない幅広い世代への食育が重要になってくるでしょう。

※1 「とてもそう思う」と「そう思う」を合算した割合

分析者:田守 綾さん(インテージリサーチ 公共サービス事業部 ソーシャル事業推進部)

 家族で食事を取ることは、子どもの様子を伺い知る機会であり、食育の場でもあるんですね。食事に限らず、家族とのコミュニケーションの中で学ぶことって、たくさんありますよね。

 調査内容はこちら。

【問】 あなたの普段の生活についておうかがいします。あなたは平日(お仕事や学校がある日)、食事をどなたと食べることが多いですか。
【問】 あなたの普段の生活についておうかがいします。あなたは平日(お仕事や学校がある日)、食事をどなたと食べることが多いですか。
【問】 あなたの食卓では、日ごろ、ごはん茶碗と汁椀の位置関係はどうなっていますか。最もよくあるパターンを一つお選びください。
【問】 あなたは、次のような箸使いをすることがありますか。それぞれについて最も近いものをお選びください。
調査概要

調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
調査対象者:マイティモニター 全国16歳以上79歳までの男女個人
サンプル構成:平成27年国勢調査ベース(性別×年代別×居住エリア×未既婚)母集団準拠
設計数:10,803サンプル
調査期間:2019年3月25日~3月27日
調査内容:平日・休日の食事の状況やごはん茶碗と汁椀の位置、箸使い
調査実施機関:インテージリサーチ

関連リンク