木のものを見ているとほっこりして、気づくと温かい気持ちなっています。暮らしの中に木の道具があると、自然と心が和み落ち着きますよね。
作り手の職人さんたちは「木」という自然の恵みを大切に思い、木の様々な表情を見せるものづくりをしてくれます。木工でも作り手によって個性があるのです。


木のものが好きで仕方ない私は、出先で木工の催事などがあると必ず立ち寄ります。木そのものが好きで、何の木材なのか、色付けはどうしているのかなどを作り手さんやお店の方に聞いたり、自分で木の種類や特性を調べたりと、もはや趣味のひとつになっています。
一枚の木の皿
ずいぶん前のことですが、心身ともに疲れていた時、ある雑貨屋さんで木の皿に目が留まり、手に取ってみると不思議と心が和んでほっとしたことがありました。
「そうだ、朝のパン皿用に一枚買おう」と思って購入し、その日はワクワクしながら帰りました。当時は朝ごはんもゆっくり食べる時間がなく、暮らしの中に心の落ち着く時間を作りたいと思っていたところでした。
翌日、食パンをトーストして木の皿にのせ、コーヒーを注ぎ、自分の朝ごはんの準備をしました。
いつもと同じことをしているのに、目に入ってくる木のぬくもり、木目の美しさに心が躍ります。軽くて扱いやすく、食器棚から皿を出す時までもが「自分の好きな時間」になりました。

それからは、朝の時間を大切にしたいと思い、朝ごはんを食べる器を特に大事にするようになりました。
我が家は、器以外にも、台所で使う道具や食卓で使うカトラリーも木のものが多くあります。特に、直接口に触れるカトラリーは自分に合ったものと出合うと、ごはんの時間が楽しくなります。


