20年間のイタリア生活を終え、日本に帰国。おいしいイタリアンや 普段の食事をブログで発信している、yukoさん。イタリアで主に食べられているパスタの種類について。そして生クリームいらずでおいしい本場のカルボナーラと、あまった卵白で作るスープのレシピを紹介してくれました。

いくつ知ってる? パスタの種類

 前回は、私がイタリアで食べて衝撃を受けた、おいしいパスタを2種、紹介させてもらいました。今回は、イタリアで食べられている、主なパスタの種類を31個と、それに合うソースを紹介していきましょう。日本のスーパーでも、最近は多くの種類が手に入るようになっていますね。さていくつご存じでしょうか?

スパゲッティ

スパゲッティ
スパゲッティ
ムール貝のトマトスパゲッティ
ムール貝のトマトスパゲッティ

 一番なじみのあるスパゲッティ。太さは1.9mm前後でイタリアのスパゲッティはこの太さのものが主流です。よく日本では魚介系は細めで肉系は太めといいますが、魚介系のソースでも貝類やエビが入る濃厚なうまみたっぷりのソースにはこの太さのスパゲッティを使いうまみをしっかりからめます。

スパゲッティーニ

スパゲッティーニ
スパゲッティーニ
菜の花と白魚のスパゲッティーニ
菜の花と白魚のスパゲッティーニ

 スパゲッティより細め。1.6mm前後の太さ。日本では一番使われているなじみのあるスパゲッティでしょう。

カッペリーニ

直径0.9mmのカッペリーニ
直径0.9mmのカッペリーニ
生ハムとルッコラの令製カッペリーニ
生ハムとルッコラの令製カッペリーニ

 さらに極細のもの。イタリアでは主にスープに入れますが日本では冷製パスタに使うことが多いですね。

リングィーネ

リングイーネ
リングィーネ
ボンゴレ・ロッソのリングィーネ
ボンゴレ・ロッソのリングィーネ

 スパゲッティをつぶしたような形の平打ちパスタで魚介をはじめ肉系などどんなソースにも合う。オールマイティのロングパスタです。

ブカティーニ

ブカティーニ
ブカティーニ
アマトリチャーナ
アマトリチャーナ

 細長い穴あきパスタ。ローマを代表するパスタの一つ。アマトリチャーナ(トマトとパンチェッタのパスタ)はこのパスタを使います。

ヅィーテ

ヅィーテ
ヅィーテ
グリンピースとヅィーテのグラタン
グリンピースとヅィーテのグラタン

 太い筒状のロングパスタ。グラタンのようなオーブン焼きによく使われます。

キターラ

全粒粉のキターラ
全粒粉のキターラ
全粒粉キターラのクルミソース
全粒粉キターラのクルミソース

 ギターを意味する断面が四角いのが特徴のアブルッツォの代表的なパスタです。

トンナレッリ

トンナレッリ
トンナレッリ
トマトごろっとトンナレッリ
トマトごろっとトンナレッリ

 キターラと全く同じ形でラッツィオ州での呼び名です。

ペンネッティ

ペンネとペンネッティ
ペンネとペンネッティ

 ペンネを全体に小さくしたもの

ペンネ

ペンネアッラビアータ
ペンネアッラビアータ

 ペン先の形おなじみのパスタで、ペンネと言ったらアラビアータ。唐辛子をきかせたピリッと辛いトマトソースのアラビアータはペンネで作ります。

リガトーニ

リガトーニ
リガトーニ
オックステールとリガトーニ
オックステールとリガトーニ

 太い筋入りの筒状パスタで、筋にソースがよくからみ、肉系のソースに向いているといわれます。

コンキリエ

コンキリエ
コンキリエ
ナスのコンキリエ
ナスのコンキリエ

 貝の形をしたパスタで中に詰め物をしてもOK。

ルマーケ

ルマーケ
ルマーケ
ブロッコリーとひよこ豆のルマーカ
ブロッコリーとひよこ豆のルマーケ

 カタツムリの殻の形のパスタです。

ファルファッレ

ファルファッレ
ファルファッレ
かぼちゃのファルファッレ
かぼちゃのファルファッレ

 リボン、ちょうちょ形のかわいいパスタ。ちなみにエミリア地方では“ガラーニ“ロマーニャ地方では“ストゥリケッティ”リグーリア地方では“ガッセ”と呼ばれます。

フジッリ

フジッリ
フジッリ
トウモロコシのチーズソース
トウモロコシのチーズソース

 らせん状の形。手作り時代は細長く伸ばしたパスタ生地を細い棒で巻きつけて作っていました。なじみ深いパスタでどんなソースにもよくからみます。

パッケリ

パッケリ
パッケリ
カンパチのパッケリ
カンパチのパッケリ

 平手打ちという意味の、大きな管状のパスタでナポリでよく食べられます。大量生産が始まった時代に始めは失敗作として登場したといわれています。茹でるとぺっちゃんこになりますがもちもちとした食感がやみつきになるおいしさです。

ステリーネ

ステリーネ
ステリーネ

 パスティーネと呼ばれるスープ用の小さな小さな星の形のパスタ。星の他にコメの形のリゾーニ、アルファベットの形のアルフェベーティなどいろいろな形があります。

ステリーネのスープ
ステリーネのスープ

 このスープは小さな子どもたちの定番料理で幼稚園の給食でもよく出る一品です。このステリーネでパスタデビューするイタリアの子どもたちも多いです。

タリアテッレ

タリアテッレ
タリアテッレ
アボカドをのせたラグータリアテッレ
アボカドをのせたラグータリアテッレ

 幅が6~8mmのきしめんみたいなパスタで卵が入っています。肉やチーズなど濃厚なソースが合います。

タリオリーニ

タリエリーニ
タリエリーニ
白トリュフのタリオリーニ
白トリュフのタリオリーニ

 タリオリーニとかタリエリー二と呼ばれます。タリアテッレより幅が細く3mmぐらいのものです。

タヤリン

タヤリン
タヤリン
セージバターのタヤリン
セージバターのタヤリン

 タリオリーニとほぼ同じ形でピエモンテ州の一見ラーメンのようなパスタ。タリオリーニと違い、卵黄のみを使うのでよりコシが強いです。

フェットチーネ

カカオ入りのフェットチーネ
カカオ入りのフェットチーネ
カカオ風味のフェットチーネ・カモ肉とマスカルポーネチーズソース
カカオ風味のフェットチーネ・カモ肉とマスカルポーネチーズソース

 タリアテッレよりやや幅が広く主にローマで使われています。

パッパルデッレ

パッパルデッレ
パッパルデッレ
オマールエビのパッパルデッレ
オマールエビのパッパルデッレ

 2~3cmの幅広のロングパスタです。もちもちっとした食感が特徴でどんなソースにも合います。

ラザーニャ

ラザーニャ
ラザーニャ
ナポリのラザーニャ
ナポリのラザーニャ

 6cm×10cmぐらいの長方形のパスタ。古代ローマ時代からオーブンで焼くラザーニャのような料理があったといわれています。

マルタリアーティ

マルタリアーティ
マルタリアーティ
ひよこ豆とアサリのマルタリアーティ
ひよこ豆とアサリのマルタリアーティ

 不揃いな形のパスタ。基本ひし形っぽいぴらぴらしたパスタです。パスタを成型するときに出た中途半端なもので作ったのが始まりといわれています。

オレキエッティ

オレキエッティ
オレキエッティ
菜の花のオレキエッティ
菜の花のオレキエッティ

 プーリア地方の代表的なパスタで小さな耳の形をしています。ブロッコレッティというナバナに似た葉物とよく合わせます。

ニョケッティ・サルディ

ニョケッティ・サルディ
ニョケッティ・サルディ
ナスに詰めたニョケッティ・サルディ
ナスに詰めたニョケッティ・サルディ

 サルデーニャ島の小さな貝殻型のパスタ。

コルツェッティ

コルツェッティ
コルツェッティ
ひらひらメダル型のコルツェッティロマネスコソース
ひらひらメダル型のコルツェッティロマネスコソース

 リグーリア州発祥のパスタ。丸く型抜きした生地に麦や花の模様が彫られたスタンプで柄をつけます。

ピーチ

ピーチ
ピーチ
ニンニクをきかせたトマトソースのピーチ
ニンニクをきかせたトマトソースのピーチ

 ピーチといっても桃ではありません。トスカーナ地方のうどんのような極太パスタです。材料も小麦粉、塩水とまさにうどんのようです。

ラヴィオリ

アニョロッティ
アニョロッティ
トルテッリーニ
トルテッリーニ
カラメッレ
カラメッレ
キャンディーみたいな詰め物パスタ
キャンディーみたいな詰め物パスタ

 肉や野菜チーズなどを詰めた詰め物パスタ、ラヴィオリ。大きさや形の違いによって、“アニョロッティ”“トルテッリ”“トルテッリーニ”“カッペラッチ”、キャンディーのような“カラメッレ”などがあります。

フレーゴラ

フレーゴラ
フレーゴラ
フレーゴラ・アレッ・アルセッレ
フレーゴラ・アレッ・アルセッレ

 サルデーニャの伝統的な小さなお茶漬けあられのようなパスタです。スープ状のソースにからめます。

クスクス

クスクス
クスクス
クスクスのサラダ
クスクスのサラダ

 えっクスクスってパスタ…? と思われるかもしれませんが、セモリナ粉で作られた世界最小のパスタです。スープやぬるま湯でふやかしてから使います。

 ……たくさんご紹介してきましたが、これでもほんの一部です。

 このようにいろいろな形のパスタができたのは、おいしいものが大好きなイタリア人の創意工夫のたまものであり、またイタリアはもともと一つの国ではなく、小さな国に分かれていて、それぞれが近くのフランスやスペイン、アフリカなどの影響を受けていたこともあります。そんな風土で、独自の食文化が築き上げられてきました。だから郷土色がすごく強いのです。パスタ料理はまさに郷土料理と言っても過言ではありません。

生クリーム不要!おいしいカルボナーラをご紹介

 それではここでローマ風のカルボナーラのレシピをご紹介します。カルボナーラはローマの郷土パスタの一つです。

 日本でもなじみの深いパスタだと思いますが、大きな違いは生クリームを使わないところです。卵とパンチェッタ、黒コショウを利かせます。

トロ~リ卵がからむ我が家のカルボナーラ

カルボナーラ
カルボナーラ

【材料】(2名分)
スパゲッティ180g
全卵1個
卵黄2個
パンチェッタ(または厚切りベーコン)80g
パルミジャーノ大さじ3
黒コショウ適量
塩15g~

【作り方】
①大きめのボウルに全卵と卵黄を入れ、パルミジャーノ、黒コショウを加え、よく混ぜる。

②短冊切りにしたパンチェッタを、オイルを入れずにフライパンでじっくりと炒め、カリッとさせる。

③鍋にお湯を2ℓ沸かし、沸騰したら塩15gを加え、スパゲッティを茹で、標準茹で時間の1分前に茹で上げる。パンチェッタを炒めたフライパンに入れ、手早くからませ、①の卵液の1/3の量を入れ、火から下ろし、かき混ぜる。

④かき混ぜたパスタを卵液が残っているボウルに入れ、かき混ぜて余熱で卵をとろっとさせる。

⑤器に盛り付け、パルミジャーノと黒コショウをふる。

【ポイント】
・卵液をトロリと仕上げる場合の作り方でもっとしっかり火を通したい場合は、フライパンに入れる卵液の量を増やしてください。
・パルミジャーノの塩気とスパゲッティを塩を入れて茹でているので、ソースに塩は加えていません。

卵白のふわふわスープ

 さてこのレシピだと卵白が2個分余ります。その卵白を使って簡単ふわふわスープをご紹介。

 我が家ではカルボナーラの時に必ず添えるスープです。

【材料】(2人分)
野菜だし2カップ
茹でたブロッコリー1/2株(140gぐらい)
パン粉60g
パルミジャーノ小さじ2
ニンニク1個
卵白2個分
黒コショウ少々

【作り方】
①ボウルにすりおろしたニンニクとパン粉、卵白を入れ、よくかき混ぜる。

②鍋に野菜だしとブロッコリーを入れて火にかけ、沸騰したら①を入れ、浮いてきたら火を止め、器に盛り付ける。

 日本でも最近はいろいろなパスタが手に入るようになりましたね。定番のスパゲッティはもちろんおいしいですが、たまにはイタリアの郷土色あふれる、一味違ったパスタに挑戦してみてはいかがでしょうか。そこにはきっと“ボォ~ノ(おいしい)”が待っているはずです。

トラットリアで見かけたパスタのオブジェ。イタリアらしくて好きです!
トラットリアで見かけたパスタのオブジェ。イタリアらしくて好きです!