癌とパンデミックと愛犬の死を経て、気づいたこと

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2020/07/09 06:00

ロンドンに暮らし、平和で幸せな日常を送っていたmarchさんですが、2019年後半から大きな変化に見舞われたお話を書いてくださいました。『みんなの暮らし日記ONLINE』3周年。みなさんはどんな3年でしたか?

▼目次

同じような毎日だけれど、実際は違う

 2014年発行の翔泳社さんの書籍『みんなのおもてなし日記』で、当時ブログにあげていたおもてなしの様子を掲載していただいたご縁で、2017年に立ち上げられたこちらのウェブサイト『みんなの暮らし日記ONLINE』にコラムを掲載していただくようになり気が付けば、もう3年の月日がたっていたようです。3周年記念、誠におめでとうございます。

 さて、この3年間。振り返ってみると、あっという間の3年という気もすれば、3年前のことはもう遠い昔のような気もして、時間の流れって本当に不思議です。

 この3年間に起こった出来事を振り返ってみて今回つくづく思ったのは、「この世に不変な物など何もない」ということでした。

 同じような毎日を繰り返しているようで、実際には日々日々、周りの環境も人もどんどん変化していっているのだなぁと……。

 今回のコラムのお話をいただいた際に、この3年間に何があったのか振り返ってみることは、私にとってある大事なことに気づかせてくれるきっかけとなりました。

下り坂だらけのジェットコースターに乗って

 2017年、2018年と小さな変化や自分なりの挑戦などはその年、その年あったものの、全体的には平和で幸せな日常を送っておりました。

 それが大きく揺るがされ、今回「この世に不変な物など何もないのだ」と気づかされる出来事が、津波のように私の人生に押し寄せてきたのが2019年後半から現在に至るまででした。

 きっかけは2019年12月。体調を崩し行った病院で、癌であることがわかりました。

 今思い出しても、そこからは、まさに下り坂だらけのジェットコースターに乗っている気分でした。

 癌がわかったその日にそのまま緊急入院。いったん退院するものの大みそかに手術。

 毎年欠かしたことのない我が家のイベントごと、クリスマスも大みそかもお正月も、何もすることができずにほぼ病院で過ごすことになり、夫にとっても病院通いと一人で迎えるお正月。つらい新年となった2020年でした。

 退院してからも、入院中に化膿してしまった傷口の手当のためにしばらくは毎日GP(イギリスのホームドクター)通いが続き、友人にも会えない、出かけることもできない日々が続きました。

 そのうちに、パンデミックとなるコロナウイルス騒ぎでここイギリスはロックダウン生活を余儀なくされ、今までの日常が大きく変わってしまいました。

 当たり前だった暮らしがガラガラと音を立てて崩れていくさまが、手に取るように感じられました。

今回のコロナウイルス騒動によって閑散としたロンドン市内。コロナウイルスの最前線で闘う、国営医療サービス従事者に対する、感謝の旗が飾られています
今回のコロナウイルス騒動によって閑散としたロンドン市内。コロナウイルスの最前線で闘う、国営医療サービス従事者に対する、感謝の旗が飾られています

 振り返ってみれば、この3年間がいかに平和で幸せだったのかを今さらながらに痛感しました。

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