ミニマリストのやまぐちせいこさんは、持たない暮らしを通して様々な幸せを見つけています。でも、そもそも、幸せって何なのでしょう? やまぐちさんは“幸せ”を砂の中の金貨だと言います。その真意とは?

朝、お掃除と一緒に感じる幸せ

 ミニマリスト(持たない暮らし)というライフスタイルの中で、私が日々の暮らしの中で毎日のように心から「ああ、幸せだな。」と、思うことがいくつかあります。

 一つは、掃除。第一回目の記事「朝8時の掃除、日常という隣にある幸せ」に家族を見送った後に掃除ができることが幸せだと書きました。その掃除の時間に、セットで付いてくる幸せがもう一つあります。それは「光のインテリア」です。

 日常の中にある、光。時間帯・季節・気温・天候……それぞれ毎日違います。日々部屋の中へ光が差し込んでくるのですが、昨日と同じ日という日は、なかなかありません。

 掃除が完了した部屋に、キラキラと美しい光が差し込むと、「なんて美しいんだろう!」と一人部屋を眺めては、うっとりする時間は至福です。

 お掃除のご褒美と言いますか……。

 お掃除をするときは、冬でも窓全開で風を通し、光を通します。その二つが、まるで人間の身体でいう動脈と静脈のように家の中を滞りなく、サラサラと駆け巡ることで、家全体の空気感が整えられ、キラキラと輝きます。

 そんな他人からどうでも良いことが、私にとっては幸福なのです。

瞬間の美しさ

 最近私が見つけた光のインテリアは「シャツの影」。網戸に光のイタズラなのか、庭の景色を洗濯物の影の形に切り抜かれています。

 家事の合間に、こういう風景を見つけてはニヤリ……とします。むしろ、家事の合間でしか気がつかないことの方が多いのです。

 そして、光のインテリアは「いま、このとき」です。

 以前、書籍の制作で「資料としていただいたお写真が素敵でしたので、この写真をもう一度撮影できますか?」と連絡をいただいたことがあったのですが、季節が違えば、光の差し込む位置が変わります。同じ写真は、もう無理なのです。

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