フランスでなぜこれほど感染が広がったのか。日本との違い

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2020/07/31 06:00

新型コロナウイルスによって、フランスでも多くの犠牲者が出ました。パリで暮らすマダム愛さんが考察する、フランスと日本の違いとは。

▼目次

日本とは比較できないほど、多くの犠牲者を出した

 フランスにおける新型コロナウイルス感染症は、ロックダウンが緩和された5月11日時点で死亡者が26,643名という、日本とは比較できないくらい多くの犠牲者を出しました。

 これは、世界の中でも非常に多い数字となっておりますが、アメリカや南米ではいまだに被害が広がっており、今後どうなっていくのか先が見えない状況です。

 それに比べると日本はびっくりするくらい感染者数も死者も少なく、緊急事態宣言もあっという間に終了。しかもその緊急事態宣言中も、国民に対する規制は他国に比べると非常に甘いもの。

 それなのにいったいどうしてそんなにうまくいったんだと、世界中からその対策方法に関心が集まっているようです。

 私は専門家ではないのでこの差の理由を科学的に証明することはできないけれど、日本とフランス、両方の国に住んだ経験があり、それぞれの文化、国民性を知っている立場で言わせてもらうなら、この差には納得! だっていろいろな理由があるもの! と思うのです。日本のほうがフランスより圧倒的に感染&死亡者の数が少なく済んだことについて、私なりの考察を少し書かせていただこうと思います。

その1 衛生意識の差

 もうね、これは絶対にあると思うのです。日本人は常日頃から冬の間はマスクをつけ、そして1年中、除菌ジェルやシートを持ち歩いている国民ですよね。それに比べてフランス人にはマスクの文化はありませんでした。除菌ジェルやシートを持ち歩いている人も見たことがありません。それでいて、手でパンで食べる文化のフランス。それは、ウイルスも大喜びで体に入っていくだろうなと思うのです。

 また、美しい街並みで知られるパリですが、街中にはゴミが散乱し、犬のフンが放置されている通りも多い。壁に触れると白い服があっという間に黒く!なんていう場所も多々。バスや電車も、日本に比べると掃除が行き届いていません。シートはシミだらけだったりゴミが残っていたり。

 とにもかくにも、日本人に比べるとフランス人の衛生意識はかなり低いのです。でもこれ、むしろ日本人の衛生意識が世界中でずば抜けて高いというほうが正しいかもしれませんね。

その2 人と人との接触の差

 ご存じの方も多いと思いますが、ヨーロッパはハグ文化。コミュニケーションでは、実際に触れ合うことを大事にします。フランスの場合は挨拶で頬にキスをし合うくらいなので、密も密、濃密。そりゃ~、あっという間に感染を広げてしまいますよね。

 ましてやコロナウイルスは潜伏期間が長く、症状がなかなか出なくても、知らずに感染させてしまうウイルス。自分が感染しているとは知らず、キスやハグをたくさんして感染を広げてしまった人は日本に比べるとはるかに多いのではと思います。

 実際にフランスでも、日本のお辞儀の挨拶は感染を拡散させない! 今は日本式の挨拶をしよう! なんて言っている人がおりました。

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