「何か一つ」からはじめてみよう
今年の梅雨は例年にもまして豪雨の被害がひどいですね。
わが家は低い土地に建っています。昨年の台風19号の際は避難し、ケガはなかったものの床下浸水しました。
濁流が押し寄せた地域の映像を見ていると、明日はわが身という気持ちになります。
「防災備蓄」というと大地震をイメージしがちだと思いますが、頻度が高いのは水害ではないでしょうか。わが家では地震を想定した防災対策を行いつつ、水害も意識しています。
今回はその対策内容をご紹介したいと思います。
「防災備蓄は必要だと思うけど、何から手をつけて良いかわからない」という話をよく聞きます。
いつ起きるのかわからない災害に対して備えるのは面倒だし、そこにお金を使いたくない、という気持ちも理解できます。
今ではかなり多くのものを備えているわが家ですが、最初は非常持ち出しリュックサック一つからはじめました。
まずは非常持ち出しリュックサックを準備してみるだけ。1日分の水と食料を準備してみるだけ。などほんの少しのことからはじめるとハードルが下がります。
参考:備蓄量の目安と備蓄品目の例(東京都防災ホームページより)
- 水:1人当たり1日3リットル
- 主食:1人当たり1日3食
- 毛布:1人当たり1枚
- その他の品目:物資ごとに必要量を算定
- 水 :ペットボトル入り飲料水
- 主食:アルファ化米、クラッカー、乾パン、カップ麺
- その他の物資(特に必要性が高いもの):毛布やそれに類する保温シート、簡易トイレ、衛生用品(トイレットペーパなど)、敷物(ビニールシートなど)、携帯ラジオ、懐中電灯、乾電池、救急医療薬品類
100円ショップでも防災に役立つものがいろいろ手に入るので、100円ショップで購入できるものから揃えてみるのも良い方法です。
まずは1日分から。少しずつ、満遍なく揃えるのがオススメ。
1日しのげる備蓄ができたら、次に予算があるときに3日分、その次に1週間分……と増やすと、耐えられる日数が伸びていきます。
一番大切なのは最初の一歩を踏み出すこと! まずは何か一つ備えてみましょう。
防災備蓄と収納スペース

「備蓄したいけれど収納スペースがない」という話もよく聞きます。
わが家は廊下の収納にまとまった量を備蓄しています。でも、これは戸建てだからこそできていることかもしれません。
まとめて収納するスペースがない場合は、食べ物はキッチンに多めにストック、非常用トイレはトイレのそばに、水はクローゼットの中に……など分散して収納することがオススメです。
普段使う場所のそばに少し多く備蓄したり、少し余裕があるスペースに備蓄スペースをとるのはいかがでしょう。
また、わが家は閉じ込められやすそうな部屋(例えば寝室のベッド下)に1日分の食糧と水などを備蓄しています。
そんなふうに、各部屋に防災備蓄セットを分散させるとスペースを確保しやすいと思います。
家族の状況によって異なる備蓄
中身を一つひとつ考えて揃えるのは大変! 何から揃えれば良いのかわからない、という場合は、中身が入った防災備蓄セットや非常持ち出しリュックサックを購入するのも一つの方法だと思います。
ただ、セットを購入するだけで終わりではなく、セットに入っているものだけで足りているか? 家族に適した内容になっているか? など中身をチェックしてカスタマイズしてほしいな、と思います。
例えば赤ちゃんがいる家庭の場合は液体ミルクやおむつ・おしりふき、持病がある方は必要な薬、小さいお子さんがいるご家庭の場合は、折り紙やシール、トランプなど年齢に応じたおもちゃがあると気分転換になると思います。
備蓄専用に準備するのが難しければ、日常使いのものを少し多めにストックする方法もオススメです。
見直しの重要性
備えることと同じく重要なのは、見直しをすること。
見直すことで、防災意識を新たにすることができますし、子どもの成長などによる必要な備えの変化にも対応できます。
私は、3月11日の東日本大震災の頃と、9月1日の防災の日の頃に見直しを行っています。
年2回行うことで、賞味期限の管理がしやすくなりました。次の見直しまでに期限が切れるものは、入れ替えて食べることにしています。
2回では負担になるようでしたら、年1回でもいいので、時期を決めて見直しましょう。