どうしてそんなにお魚料理が作れるの?
―――Instagramを拝見していると、とても魚料理が多い印象です。どれくらいの頻度ですか?

魚はシンプルな調理でおいしくいただけるので、ほぼ毎日、すくなくとも2日に一度は食卓に上っていると思います。ササッと作れる簡単なものばかりですが。
―――ほぼ毎日なんですね! よく食べるお魚は何ですか?

メニューは、その日の私の気分で決まります。
夏は焼くだけでよい魚、冬は煮魚を食べたくなることが多いですし、お腹が空いているときに買い物に行った日には揚げてみたり、逆にお腹が空いていないときはお刺身になったりします。
秋から春の間は週に2~3回鍋料理をするので鍋物に入れることも多いです。鍋向きなのはタイ、タラ、サワラ、カワハギ。うちではハモなんかも入れます。
塩焼きで家族が好きなのは、甘鯛、タチウオ、サンマ。一夜干しならハタハタ、カレイ、アジの開き。
煮魚はカレイ、タラ、タイあたりでしょうか。
3人の子どもたちには、甘鯛の一夜干しが大人気です。甘鯛は京都では「ぐじ」と呼ばれていて、うろこが付いたままで少々食べづらいのですが、大変おいしい魚です。
―――魚の買い方に、コツはありますか?
夕食の魚は、仕事帰りのスーパーでお買い物します。
スーパーマーケットも店舗によって品揃えに傾向がありますが、私は鮮魚が充実したところが好きです。
新鮮な小アジが山盛りになっていたりすると唐揚げにして南蛮漬けを作りたくなりますし、中くらいのアジならアジフライにしたくなったり。ショーケースを見て献立を決めることが多いです。
また、今日はこの魚を食べたいけどあの魚もお買い得、という場合もありますよね。そういうときは両方買います。
食卓に上る順番は足の速さで決めます(運動会じゃないですよ。日持ちしないことを足が速いと言います)。
買ってきた魚は、塩干物ならそのまま、生魚の場合は塩を振って冷蔵保存します。
出てきた水分は臭みの元となる不要な水分なので、それを拭き取ってからキッチンペーパーで包んでからラップするようにしています。
サンマなど一匹ものは内臓から傷んでくるので、その日に調理しない場合は、面倒でも下処理してから寝るようにしています。
―――ご家族みんな魚がお好きなんですね!
子どもが少年野球でホームランを打ったときなど、周囲からは今夜はステーキだな!と声を掛けられたものですが、我が家の場合は手巻き寿司でした。
夫の食の好みは結婚してから知ったのですが、幸いにも私の家庭と同じような傾向で、和食の小鉢が並ぶような食卓でした。
私の父はお肉が苦手なのですが、夫の場合はお姉さんが、お肉が苦手だそうで、どちらもお魚中心で育っていました。
味付けは京都にお嫁に来たおかげで、だしのきいた薄味になりました(義父母とは別居していますが、最初の頃はよくお惣菜をお裾分けしてもらっていました。菜っぱとお揚げの炊いたんとかお芋の炊いたんとか卯の花とか、いわゆるおばんざいです。その頃は作りすぎたのかなあと思っていましたが、今から思うと、料理が不慣れな私を助けて夫の家庭の味付けをさりげなく教えてくれていたのだと思います)。