長く使える、園芸ハサミ

 みなさん庭いじりや観葉植物の育成はお好きですか? 中には家庭菜園をしている方もいらっしゃるかもしれませんね。

 日本市では、とても素敵なハサミ屋さんに出会いました。それが、刃物の町・新潟県三条市の小林製鋏さんです。昔ながらの手造りの技術を継承し、職人さんが約60の行程を経て作られるハサミは切れ味抜群。

この断面の美しさ!
この断面の美しさ!

 素人が切ってもキレイに切れます。家に飾るお花に使えば、ダメージ少なく枝や茎を切れるので、水の吸い上げも良くなるそうです。

 そして、特徴的なのがハサミの研ぎ直しサービスがあること。

購入すると、お手入れの仕方と、研ぎ直しサービスチケットがついてきます。
購入すると、お手入れの仕方と、研ぎ直しサービスチケットがついてきます。

 包丁と違って、ハサミは使い捨てだと思っていませんか? 実はハサミだってきちんとメンテナンスをして、刃を研ぎ直せば蘇るんです。「とにかく、長く使ってほしい。飾っておくのではなく、たくさん使ってほしい」と語る3代目の小林伸行さんの言葉が印象的でした。

 日常の中で良いものを長く使いたい、と考えている方なら素敵なお付き合いができるのではないでしょうか?

ひと針、ひと針、大槌から愛をこめて

 最近、刺し子が流行っていますよね。

 挑戦してみたいけれど、続くかわからない……。そんな方にご紹介したいのが大槌刺し子のふきんキットです。

正式名称は「みやびふきんキット~変わり花十字~」
正式名称は「みやびふきんキット~変わり花十字~」

 大槌刺し子は東日本大震災で被害を受けた岩手県の沿岸南部に位置する三陸の町、大槌町の避難所で誕生しました。

 家事をする場所を奪われ、仕事に出ようにも職場もない。生活の場だけでなく、自分の役割を失った女性たち。

 「何かをしたい」

 その一心で始まったのが、刺し子作り=大槌復興刺し子プロジェクトです。

 限られたスペースで、針・糸・布さえあれば製作できる刺し子。ひと針ひと針を刺してゆくことが、刺し手さんの心も繕い、補強していきました。

 こうして始まった大槌刺し子。今でも手仕事にこだわり、大槌の元気なお母さんたちがひと針ずつ心を込めて刺しています。その気持ちを応援するように、自分も刺し子のふきんを作ってみる。そう思えば、続けられると思いませんか?

 手芸が苦手……という方もご安心ください。刺し子が施されたふきんも用意されています。

 ちなみに、ふきんの優しい風合いは、手のぬくもりだけでなく、糸の効果もポイントです。こちらは、大槌の女性に刺し子を教えた“刺し子の師匠”が染めた草木染め。柔らかな色合いが、手仕事で込められる優しさにピッタリだということで採用されたそうですよ(もちろん、キットの糸も同じ草木染めです)。

軽やかに身につけられるアクセサリー

 こちらのかわいいネックレス。実は、糸でできています。作っているのは群馬県・桐生市の笠盛という刺繍屋さんです。なんと創業140年。和装帯の織物業から刺繍業へと姿を変えて、長く糸を扱い、技術を磨いてきました。そして、2010年から000(トリプル・オゥ)というブランドを立ち上げ、刺繍技術を活かしたアクセサリーを作っています。

 アクセサリーの詳しい作り方は企業秘密とのことですが、ハイテク刺繍機と手仕事を組み合わせて作られているとのこと。糸はとても繊細で、温度や湿度で状態が変化します。作る側が糸のコンディションに合わせる必要があるため、全自動はできないのです。

 一つひとつ職人さんによって丁寧に作られているアクセサリーは繊細で、軽やか。でも、手にした時には、しなやかというのでしょうか、細かなガラス細工などを触る時のようなドキドキ感より手に馴染む安心感が勝ります。これも糸という素材だからかもしれません。

 もう一つ、お話を聞いていて興味深かったのが素材の豊富さ。たとえば、シルクとリネンを組み合わせたナチュラルなのに上質な糸や、コーティングした純銀を混ぜることで光沢を出したラメ糸など。一口に糸といっても様々な表情を見せてくれます。

刺繍なのに、金属のような立体感が出るのも不思議です
刺繍なのに、金属のような立体感が出るのも不思議です

 ラメ糸は金属と細い糸をよる(ねじる)ことで作られますが、よりすぎると光沢が出ず、足りないと糸に強度が出ないのだそう。それぞれの糸が、このように様々な試行錯誤の末に生まれているとのことです。

 職人さんの腕と素材、そしてデザイン。3つが折り重なって生まれるアクセサリーと聞くと、何だか一層大切にできそうな気がしますね。

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