マンションに入居後、キッチンスペースをどう使うかずっと悩んでいました。

キッチンスペースと洗面、浴室が繋がっているので、この場所をどう使ったら一番いいのか。
ここに収納を作りたいと思いながらも、この動線を遮断するには勇気が必要で、その答えを出すまでに長い時間がかかりました。
家具屋さんにも足を運び、食器棚などを見たり、また、ネットでも多くの収納家具を見てみるものの、これだというものに出合えず、仮置きしたパイプ棚が長い間居座ることになりました。

「限られたスペースを最大限に活かす」
それは、この場所を生まれ変わらせるための一番の条件でした。
限られた条件のもとで、日常使いのうつわたち、キッチン家電、グッズ、高さのある調味料などを、できれば一気に収納したい。
望み高く構想を抱えていたので、その条件をクリアするのには時間が必要でしたが、突然に「うん? これは……やってみる?」みたいなそんな出合いが訪れることになりました。
IKEAで突然の出合い!
ある日、IKEAに行っていつものように楽しんでいると、「METOD/メトード」というシリーズを知ることになります。
自分で設計し必要な(キャビネット扉引き出しなど)材料を購入し、自分で組み立てていくというもの。
わたしが組み立てるというより夫ができる? みたいな。夫のOKをしっかりしっかり確認しながら、この大きなプロジェクトが進んでいきます(笑)。
「妻が設計をする。夫が組み立てる」ということでスタートした計画は、「設計」に入りました。
いろんな本を参考に、わたしが使いやすいように。テーマは「わたしが作るわたしのキッチン」。

今持っているグッズたちを、使いやすいようにどう納めるか……そこから楽しんでみました。
一番最初のなぐり書き……いっちばん最初。まさかこれが日の目を浴びる日が来るとは……キタナクテ見せたくない(笑)。

この初版の設計図はこのあとどんどん変化して完成の設計図に近づいていきます。
生まれ変わったスペース
しっかり設計して、一つ一つの材料を購入しました。それは大きなものから小さなものまで。

我が家に届いたときは正直、やってしまったか?と思うほどの量でした。
本当にこれを組み立てられる? と思ったけれど、夫のコツコツとした努力が日々キッチンを埋めていき、一列二列とそれは形になっていきました。

限られたスペースなので、高さも最大限に使ってほぼ天井近くまで。逆にそうすることで、地震などで家具の転倒防止にもなります。
週末のみの組み立て作業でしたが、ほぼ3週間ほどでキッチンスペースは生まれ変わりました。
念入りに行った設計。すべて高さをはかって、自分仕様に!

マスキングテープの入れる引き出し、かごを収める棚、マグカップを入れる引き出し、洋皿・和皿を入れる引き出しなどすべて高さを計ってあります。

これを作ってから数年、キッチングッズはすべて使いやすく収まり、基本的には大きな変化なく使っています。
もし万が一、変えたくなったときもこのシリーズは、棚の移動はもちろん、扉の種類も、色も、取っ手も、すべていろんな種類に変えることができます。
もっと歳重ねて、ある日突然にカラフルな扉が付いた明るいキッチンに挑戦してるかもです(笑)。

欲を言えば、もっと広いもっとたくさんの収納をと憧れのキッチンは多々あれどそれはそれとして。現実をしっかり見て(笑)。
自分の手の中にあるものをどう活かすかを考えてみると、とても満足の出来上がりだったのではないかと思っています。
一番のクリアする点は、IKEAから届いた材料、部品の量の多さです。
それを完成に至るまでの時間保管しておく場所、それを作るという気力体力だと思いますが、男の人にとってはプラモデルの大きい版のようで、案外楽しんでいる夫でした。
あれからこの場所はわたしのコックピットのようになりました。
扉のない部分は、ディスプレイも楽しめる棚にしてあり、季節ごとに楽しんでいます。
もしスペースの問題や収納で悩んでいる場合はこんな方法もあるのかぁ……くらいの参考になれば嬉しいです。
最初の設計図は丁寧に(笑)。
我が家のキッチンコックピットでした。