【リノベーション】マイホーム、実際いくらかかるのか。現実的なお金の話

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更新日:2020/10/28 16:42

「中古+リノベーション」を選択したあさひさん。理想のリノベーションを実現させるための、大切なお金の話を教えてくれました。

 「どんなお家にしたいか」という夢をめいっぱい膨らませた後は、現実と向き合う時間。マイホームのために実際いくら使えるのか、という「お金」のお話が待っています。

予算はここまで、と最初に決めよう

 まず、リノベーション費用の相場は平米数×10万円~くらいと言われています。

 つまり80平米の物件をフルリノベーションしようと思うと、だいたい800万円はかかる計算です。仮にマイホームのための予算が2,500万円だとすると、単純計算で1,700万円までの物件を探さないと、予算には収まらないわけです。

 さらに、家を買う際には仲介手数料や各種事務手数料、司法書士報酬などなど、諸費用も高額になります。家具や家電だってきっと新しいものが欲しくなるはず。住宅そのもの以外にも、なにかとお金がかかるものです。

 「えっ、リノベって高ッ!」と思われた方も多いかもしれません。私も当時は「高すぎない? 本当にそんなにかかるの?」と思いました。ところがこれが、本当にかかるんですよね。かかるというより、かけたくなるというほうが正しいのかもしれません。

 結婚式に例えるとわかりやすいでしょうか。大きな出費が続くせいで、わけがわからなくなるあの感覚。「一生に一度のこと」「理想を叶えたい」そんなふうに考えているうち、「お花代が25,000円です」とか言われても、なんの違和感もなく「あ、じゃあそれで」と言ってしまうあの感覚。

 しかもローンを組んだ場合は数万・数十万の追加があっても1か月の負担はそんなに増えないので、「せっかくだし、これもやっちゃおうか!」と思って許容してしまいがち。それをやってしまうと、すごい勢いでお金が出ていきます。なので、まずは自分たちの出せる予算はここまで! と、最初にしっかり線引きすることが大切です。

不動産会社、リノベーション会社はいくつか比較しよう

 不動産会社は1か所だけでなく、なるべくいろいろなところで話を聞いて比較すること。

 その際、「その世帯年収なら、こんなにローンが組めますよ!早速物件を見てみましょう!」と、電卓だけ叩いてすぐ物件購入を勧めてくるところは、絶対ダメです。

 「おそらくローンはここまで組めますけど、実際のところ、月にいくらなら負担がないですか? 何かあっても無理のないプランで組みましょう」そう言ってくれる営業さんに出逢えるまで、何件でも回ってほしいところです。むしろこっちが意気消沈するくらい低めの予算を提示してくれる人についていくのが正解です。

 前述した通り、家を買うには思いがけない出費がつきもの。せっかくマイホームを持っても、カツカツの生活になったら楽しさ半減どころではありません。決して無理のないプランを立て、その中でめいっぱい工夫して楽しむ。そんなゆとりを残す選択が大切です。

 リノベーション業者も、必ず数社の相見積もりを取ることをおすすめします。我が家は計4社から見積もりを取りました。

 自分たちでプランを立てて工務店に頼むか、建築家にお願いしてプランニングにお金をかけるか、リノベーション会社にお願いするか。それぞれにメリット・デメリットがありますが、いずれにせよ、できる・できないの話や予算内に収めるためにどこを削るかという会話に終始するところは、あまりおすすめしません。

 予算に収まらないときは「例えばこんな方法もありますよ」と一緒に夢のある提案をしてもらえるような業者に出逢えるまで、何社でも見積もりを取ることをおすすめします。

中古×リノベ、節約するポイントは

 予算が決まったら、いよいよやれること・やれないことの仕分けが始まります。もし購入した物件に比較的新しいところがあれば、そこはそのまま使うとか、キッチンの場所を変えるなどの大掛かりな間取り変更はしないとか、ほかにもいろいろと細かいことの積み重ねで、中古×リノベーションは節約が可能です。

 例えば、我が家は築30年超の物件を購入しましたが、売主さんがたまたまトイレとお風呂を数年前にリフォームしてくれていたので、そこはそのまま残しました。

 トイレは壁紙を変えてもらい、床材を張り替えただけ。トイレットペーパーホルダーなどの小物は自分たちで購入したものを用意して取り付けをお願いしました。それだけで雰囲気を格段に変えることができましたし、満足しています。

内装は平凡ですがラッキーなことにトイレが新しい。壁紙や床のクッションフロアを張り替えただけ。低予算でも満足の仕上がり
内装は平凡ですがラッキーなことにトイレが新しい。壁紙や床のクッションフロアを張り替えただけ。低予算でも満足の仕上がり

 ほかにも、キッチンのガスコンロは使いたいものがあったのですが、型番を指定して業者さんに用意してもらうより、自分でネットから購入したほうがずいぶん安いことがわかりました。そこでコンロは「施主支給」にさせてもらうことにしました。

 施主支給とは、住宅設備を施主が自ら購入して工事業者へ提供すること。そのコンロたったひとつで、約7万円の節約になりました。施主支給は価格を調べたり自分で購入して持っていたりと多少手間がかかりますが、節約に大きく貢献します。

 ただし、大掛かりなものは拒否される場合も多いので、最初にプランを相談する段階から「施主支給できるところはなるべくしたいと考えていますが、どの程度可能ですか」と質問しておくことが重要です。施主支給も積極的に受け入れてくれる、もしくはしっかり相談に乗ってくれて、できる・できないの理由をきちんと説明してくれる業者さんだといいですね。

自分たちでDIYするのも楽しい

 また、全部業者に任せずに自分たちでできることは自分たちでする。いわゆるDIYを賢く取り入れることも、もちろん節約につながります。私は壁一面の本棚がある家が理想でしたが、見積もりを取ってみるとなんと45万円! そんなにするの? 高すぎない? と、別で造作家具の会社にも相談してみたところ、今度はもっと高く60万円の見積もりに。

 うそでしょ、そんなの予算的にとても無理。でも、どうしてもあきらめたくない……! そこで、もともと昔からDIYが趣味で得意な父に頼み、夫と私も手伝いながら自分たちで理想の本棚を完成させました。かかった金額は、ホームセンターで買った木材と、塗料やボルトなどの材料費だけなので、総額なんと7万円以内!

 ただ、父曰く「もしお金をもらって仕事としてやるなら、俺も45万円くらいの見積もりを書くかな……」とのことだったので、相当大変だったのは事実。でも、家族で力を合わせて作ったという思い入れはひときわ強く、家の中で一番好きな場所もこの本棚です。ただの節約以上の価値が、DIYにはあるのです。

 洗面所のタイルだけ自分たちで貼ってみたい、壁塗りに挑戦してみたい、古い網戸の張り替えは自分たちでやってみます、などなど。できる範囲で、できそうなことをやってみる。ただし、DIYは楽しむ要素もないと苦痛でしかありません。そこは節約の観点だけでなく「自ら手を入れた家づくり」を楽しめそうかどうか、というところもよく自問自答する必要があります。

 せっかく手を加えてから住む、中古の家。ちょっとぐらい失敗してもいいじゃない! の精神でトライすれば、グッと愛着が湧く住まいになるはず。どうせなら、どこか1か所だけでも、DIYを検討してみることをおすすめします。

まっさらの壁を……家族でDIY
まっさらの壁を……家族でDIY
家の中で一番のお気に入りの場所に
家の中で一番のお気に入りの場所に

 そういった積み重ねで、我が家は1平米あたり6万円台で、ほぼ理想の住まいにリノベーションできました。

 打ち合わせが進むにつれて、ついあれもこれもしたくなってきますが、最初に決めた予算を決してはみ出さないこと。ローンを組むなら、決して無理をしないこと。後々、未来の自分からきっと感謝される日がきっと来るはず。

住みながら手を加えていけばいい

 なにより、最初から全部を思い通りにできなくても、住まいと長く付き合っていく中でまた余裕が出てきたら手を加えていけばいいのです。買ったとき・住み始めたときがベストじゃなくてもいい。暮らしに合わせて家も一緒に成長する。住みながら手を加えていく。そういう柔軟な発想ができるところも、リノベーションの魅力だと思います。

 そんな限られた予算の中で、少しでも多くの夢を実現するためには、土台となる物件探しはとても重要です。数ある中古物件の中で、どんなところをチェックすれば、ピカピカに光るダイヤの原石物件を見つけ出せるのか。次回は、「中古物件の選びかた」についてのお話です。



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