パスタに火を通すときは、出汁やスパイスを足し算してみて!

 さて、ここからは弓削シェフによる、デモンストレーションの様子もお届けしていきます! 目の前で料理しているところを見学しながら、シェフ自ら取り分けていただくという贅沢な時間でした…。

 1品目は、手で簡単につまめるストゥッキー二。ラザーニャを塩水に2時間ほど浸したあと、カラリと揚げてローマ風のクリスピーなピザ生地のようにして、仕上げた一品です。実は、ラザーニャやクスクスは、水で戻すだけでも使えるんですよ! 上には、セミドライトマト・オリーブ・モッツァレラをのせ、オレガノとオリーブオイルがかけてあります。 

 お次は、イリコ出汁で蒸らしたクスクス。こちらは蒸した後に、シナモンで香りづけされています。パスタに火を通した後に、シナモンで香りづけする。とっても簡単なこのひと手間で、一気にプロの味に近づきます!

 クスクスの上には、イワシのマリネと赤ワインビネガーに付け込みピンク色に染まったエシャロット(玉ねぎ)のスライス、レーズン、松の実、アンチョビ、クルトンと沢山のトッピングが。見た目にも美しく、色々なお味が楽しめる一品でした。

 そして最大のポイントが、蒸すときにイリコ出汁を使っているところ。イワシのマリネとよく合って、優しいお味に仕上がっていました。これもご家庭で簡単にチャレンジできる、プロの技ではないでしょうか?

シェフ渾身の力作は、透明なトマトソーススパゲッティ!?

 こちらは、レンズ豆のソースのパスタ。レンズ豆には、さくらエビの旨味も加えているそうです。

 そして、写真をよく見てみてください。色々な種類のパスタがミックスされているのがわかるでしょうか? これは人数分に満たないくらいに、中途半端に残ってしまったパスタの活用法です。これも各家庭で使えるアイデアですよね! 違う種類のパスタが入っていると、違和感があるどころか、様々な食感が面白くて満足感がありました。

 ちなみに今回は、オレキエッティ、トロフィエ、フジッリ、リングイーネが使われていました。

 4品目は、シェフ渾身の逸品。実はこれ、トマトソースのスパゲッティなんです。

 ミキサーで撹拌したトマトを茹でて、取り出した透明な上澄み液を使って、パスタを茹でたのだそう。見た目ではトマトソースだと思いませんよね……。ですが、トマトの味がダイレクトにスパゲッティにしみ込んで、透明なのにしっかりトマトの味がする、サプライズ感満載の一皿でした。仕上げに散らした花穂と芽シソの上品な香りも、バジルほど強くなく、ちょうど良いアクセントになっていました。

 このパスタは、シェフがワールドカップでファイナリストに選ばれた時に作った一品。ちょっと大変そうですが、シェフ曰く、家庭でも作れるそうなので、おもてなしの時などに挑戦してみると良いかもしれません。

 私がイタリアで頂いたパスタの中で、忘れられないくらい衝撃を受けたのも「アクア・ディ・ポモドーロ(トマトの水)を使ったパスタでした。シェフのレシピとは異なりますが、「トマトの水」を使うパスタのレシピは、以前連載で紹介しています。宜しければ、こちらのレシピも参考にしてみてくださいね。

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