20年間のイタリア生活を終え、日本に帰国。おいしいイタリアンや普段の食事をブログで発信している、yukoさん。日本ではまだあまり知られていないイタリアのドルチェ、忘れられない魅惑のスイーツたちを一挙紹介してくれました。春にぴったり、ミモザケーキの手軽なレシピもぜひお試しください。

“ドルチェ・ヴィータ”、忘れられないスイーツとともに

 イタリアのスイーツやデザートのことを「ドルチェ」といいます。

 最近ではコンビニ商品にも、この「ドルチェ」という言葉が使われていたりするのでご存知の方も多いかと思います。

イタリアのスイーツたち
イタリアのスイーツたち

 また、ケーキやお菓子を売っているお店のことを「パスティチェリア」といい、甘いもののほかに、パンなども売っているのが特徴です。

イタリアのお菓子屋さん
イタリアのお菓子屋さん

 イタリア人の食事に欠かせないパン。

 それと同じように、甘いものも生活にはなくてはならない食べ物なのです。

 それでは、イタリアのドルチェといって思い浮かべるものは……

 ティラミスやパンナコッタ、ビスコッティ、ジェラートでしょうか。

 どれも、日本では知らない人がいないくらい有名ですよね。

 でも、もちろんこれだけではありません!!

 各地方地方に、また宗教的な行事に基づいたユニークで驚きのドルチェがいっぱいあります。

 今回は、まだあまり知られていないイタリアのドルチェ、お菓子を特徴とともにご紹介していきたいと思います。

イタリア人が愛する、エスプレッソ×スイーツ

 イタリア菓子というと、最近こそフランスに負けないくらいきれいでかわいらしいものもありますが、もともとはシンプルで、あまり形にとらわれないものが多いです。

 だけどそれらは、華やかさはないけれど、見かけによらないおいしさ、奥深い味わいがあります。

 例えばフランスの代表的なスイーツ、マカロン。

ラデュレのマカロン
ラデュレのマカロン

 カラフルで、かわいくって、お口の中でほろっととろけて、サンドした濃厚なクリームがたまらないおいしさ……。

 このマカロンの原型がイタリアの「アマレッティ」という焼き菓子だということは有名なお話です。

アマレッティ

イタリアの焼き菓子、アマレッティ
イタリアの焼き菓子、アマレッティ

 「こ、これが~!」とびっくりされるかもしれませんね。

 この「アマレッティ」というお菓子は、ピエモンテ州のもので 古代ローマ時代から作られていたといわれています。

 16世紀にメディチ家のカテリーナ・ディ・メディチがフランスのアンリ2世に嫁いだ際に連れて行った菓子職人が、このアマレッティをフランスに広め、現在のカラフルで美しいマカロンの原型になったといわれています。

 まさにフランスで花開いたといった感じでしょうか。

 でも、見た目は地味で負けていますが、このアマレッティ、いくつでも食べられるおいしさで、エスプレッソコーヒーにピッタリなお味です。

 そう、イタリアのドルチェはエスプレッソコーヒーに合うものが多いのです。

 濃厚なエスプレッソコーヒーに負けないくらい、素材の存在感が際立つお味、シンプルな作り方が特徴のものがほとんどです。

 例えば卵白で作るメレンゲ。よくケーキなどに使ったりしますが、エスプレッソと相性ばっちりです。

メレンゲ

軽くつまめるサイズに作った、コーヒー味の手作りメレンゲ
軽くつまめるサイズに作った、コーヒー味の手作りメレンゲ
食後に出されるメレンゲと生チョコ
食後に出されるメレンゲと生チョコ

 レストランで食事をした後、エスプレッソを頼むとコーヒーとともに

 メレンゲや生チョコなどのお菓子を無料で出してくれるところがあります。

瓶に入ったメレンゲ
瓶に入ったメレンゲ

 上の写真のトラットリアは、1cmくらいの小さなサイズのメレンゲを瓶に入れて出してくれました。もちろん無料です。

 カルボナーラをメニューに載せている店などは卵白があまりがち、そこで「メレンゲを」ということだそうです。

 ところで、「エスプレッソコーヒー」とは、イタリアで最も愛されているコーヒーで、イタリア人にとって「コーヒー」といえば「エスプレッソ」のことを指します。

 朝はエスプレッソに泡立てたミルクを入れたカプチーノ、ランチやディナーの後にはエスプレッソ、また一息入れたいときにもエスプレッソコーヒーになります。普通のコーヒーよりも濃くて深煎りのお味、半分ぐらいの大きさのカップでいただきます。

 日本でもイタリアンレストランをはじめ、飲めるところが増えてきましたよね。

エスプレッソコーヒー
エスプレッソコーヒー

 エスプレッソコーヒーを注文すると、必ず砂糖がついてきます。

 私は、砂糖は入れずにブラックでいただく甘くないエスプレッソが好きですが、イタリアの友人は、砂糖を多い時には2袋ぐらい入れ、あまりかき混ぜずに飲み、最後に底に残った溶けかけのエスプレッソ味の砂糖をスプーンで食べるのが、たまらないと言っていました。エスプレッソ好きのツウな飲み方だそうです。

 また、このエスプレッソを使ったドルチェで有名なのが、アフォガートです。

アフォガート

アフォガート・アル・カフェ
アフォガート・アル・カフェ

 アフォガートとは、「溺れる」という意味で、冷たいジェラートに熱々のエスプレッソをかけていただきます。

 エスプレッソコーヒーに溺れたジェラート……溶けかけたジェラートがたまらないおいしさです。

グラニータ・ディ・カフェ

グラニータ・ディ・カフェ
グラニータ・ディ・カフェ

 グラニータ・ディ・カフェも有名なスイーツで、エスプレッソ味のかき氷に生クリームを添えた氷菓子。夏の定番です。

 日本のかき氷と違うところは、シロップをかけるのではなく氷自体に味をつけて凍らせていることです。

タッツァドーロのグラニータ
タッツァドーロのグラニータ

 ローマにある、自家焙煎しているコーヒー専門店タッツァドーロのグラニータは、カプチーノとともに、おいしいと評判です。

 どちらもエスプレッソ好きなイタリア人らしい、エスプレッソコーヒーを使ったドルチェです。

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