京都の老舗が誂える、“香り”を楽しもう

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2018/04/27 00:00

2018年4月26日、400年以上続く京都の御香調進所「薫玉堂」さんが東京に初出店しました。こころを癒やしてくれる、良い香りに包まれたお店の様子をレポートしたいと思います。

香りを楽しむお店に行ってきました

 こんにちは、編集部のイトウです。

 以前、お邪魔したキラリと光る作り手が集まる見本市「大日本市」で出会った、京都の薫玉堂さん(こちらの記事で紹介しています)。文禄3年(1594年)に西本願寺に出入りする薬種商として創業して以来、今日まで香りを作り続ける日本最古の香りの総合ブランドです。

 そんな薫玉堂さんが東京に初出店されるという嬉しいニュースを耳にしたので、お店に伺ってきました!

外観はこんな感じ。入り口に輝くロゴが目印です。
外観はこんな感じ。入り口に輝くロゴが目印です。

 京都の本店は西本願寺の前にありますが、東京では東京駅丸の内南口を出てすぐのビル「KITTE(キッテ)」の中にあります。

 店内に足を踏み入れると、優しい、良い香りが空間を包んでいました。店内には、お線香やフレグランスオイル、ポプリといった香りを楽しむものから、ハンドクリームや入浴剤といった日用品が揃っています。

オイルは各時代をイメージした香りなのだとか。
オイルは各時代をイメージした香りなのだとか。

自分だけの香りを誂える

 薫玉堂KITTE丸の内店さんでは今後、自分で香りを調合できるワークショップも実施予定とのこと。先立って、特別に香袋を作る体験をさせていただきました!

 まずは10種類の袋と3色の紐から好きな組み合わせを選びます。

私は紫の紐と、橙と緑の袋にしました。
私は紫の紐と、橙と緑の袋にしました。

 袋と紐を選んだら、調香スタートです。はじめにベースとなる香りを決めます。用意されているのは白檀と、薫玉堂さんがオリジナルで調香した「薫り香」。この2種類を自分の好きな割合で混ぜ合わせます。薫り香のほうが華やかで強い香りです。私は白檀を少し多めに配合してみました。

 次にラベンダー、ローズ、カモミール、月桂樹、龍脳、桂皮(シナモン)、大茴香(スターアニス)、丁字(クローブ)の8種類から、合計で5匙分を自由に選びます。

 5種類の別な香りを選んでもいいし、2~3種類の香りを選んでも良いし……正直、迷います。でも、香りを聞きながら考える時間はとても楽しい!

どの素材を何匙入れたのか、調香帳に斜線を入れながらメモしていきます。
どの素材を何匙入れたのか、調香帳に斜線を入れながらメモしていきます。

 私はユーカリなどのサッパリした香りが好きなので、月桂樹やカモミールなどを入れてみました。後は、袋に入れて口を締めて結んだら完成です!

虫除け作用のある龍脳を少し入れすぎて、やや刺激的な(タンスに入れるアレの香り)ですが、その後から爽やかな香りがします。

 所要時間は10分~20分くらいでしょうか。私が好きな香りって何だろう、これを合わせたらどんな香りになるだろうと考えながらの調香は、穏やかな作業ながら、とても刺激的でした。

丸の内の香りってどんな感じ?

 薫玉堂さんのお線香は伽羅や沈香といった伝統的なものから、暮らしの中で楽しめるものまで幅広いバリエーションがあります。

 普段は60本ほどの箱入りでしか購入できないそうですが、こちらのお店では10本から購入ができるとのこと。ちょっとずつ色々試したい、これからお香を使ってみたいという人には嬉しいですね。

こちらが通常の箱入り。箱入りは香りごとに色が違うので、集めたくなる可愛さです。
こちらが通常の箱入り。箱入りは香りごとに色が違うので、集めたくなる可愛さです。

 また、薫玉堂さんのお線香の面白いところは、京都の各エリアをイメージした香りを作っていること。たとえば、植物園がある北山をイメージした「北山のバラ」や、梅で有名な北野天満宮がある北野をイメージした「北野の紅梅」などがあります。

 そして、東京出店に際して「丸の内1933」という香りも登場しました。

 1933という数字は、「東京中央郵便局」が営業を開始した年です。KITTEはこの、東京中央郵便局を保存・再生して造られました。丸の内はKITTEをはじめ、東京駅など歴史ある建造物が時代の変遷のなかで姿を変えながらも並びつつける街です。

 そんな“過去と現在が交差する丸の内を、颯爽と吹き抜けるような洗練された香り”が丸の内1933とのこと。実際に焚いていただきました。

 スッキリしながらも、少し甘さを感じました。でも、果物やお花の甘さとも違う、ホッと落ち着く日本の香りです。他にもいくつか試してみたのですが、個人的には一番好みでした。

 店内には、ほかにも紹介しきれないくらい、こころを癒やしてくれる素敵な香りがありました。東京駅の近くに来たら、立ち寄ってみてはいかがでしょうか? きっとお好きな香りが見つかります。

【店舗情報】
薫玉堂 KITTE丸の内店
所在地:東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE 4F
電話番号:03-6551-2630
営業時間:11:00~21:00(日祝は20:00まで)
定休日:KITTE丸の内に順ずる

薫玉堂さんに聞いた豆知識

沈香(じんこう)という名前、耳にしたことがあるかと思います。香木の一種です。沈香がどうやってできるかご存知ですか? 東南アジアに生息する木が虫によって傷つけられるなど、ダメージを負うと樹脂を分泌するそうです。人間が傷つくと、カサブタができるみたいなイメージです。この分泌物がバクテリアなどによって、長い時間をかけて変質したものが沈香のもとになるそうです。人工的に作ることは難しく、大変貴重なんだそうですよ。香りも自然の恵みなんですね。

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