ヌーボーだけじゃない? ボジョレーワイン

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2018/06/21 12:00

ボジョレーワインといえば、ボジョレーヌーボー。秋が深まって、寒くなってきた頃に飲むワイン。そんなイメージはありませんか? でも、これからの季節も楽しめるんですよ!

ボジョレーといえばヌーボー?

 ワイン、ボジョレーと聞いて連想する言葉は“ボジョレーヌーボー”ではないでしょうか?

 ボジョレーヌーボーとは、フランス ブルゴーニュ地方のボジョレー地区で造られたワインの新酒を指します。

 毎年秋になると、解禁! とニュースになっていますね。

 人気のボジョレーワインをいち早くワインを出荷しようと競うことで、ワインの品質が低下しないように、11月の第3木曜日午前0時までは新酒を提供してはいけない! とフランス政府が解禁日を定めているんです。

 だから、ついつい新酒にばかり目が行ってしまうんですね。でも、世の酒蔵に新酒以外のお酒があるように、ボジョレーワインにだって通年で楽しめるワインがあります。

 今回はそちらをご紹介したいと思います。

 ジョルジュ デュブッフ社のアドリアンさんにお話を聞いてきました&試飲してきました!

お話してくれたアドリアンさん。リヨン出身だそうです。
アドリアン デュブッフ・ラコンブさん。ボジョレーにほど近い都市、リヨンのご出身です。

いろんな種類があるんです

 ボジョレー地方はフランスの南東部に位置します。北にパリ、すぐ南にリヨンがある、丘の多い地域です(丘陵地は太陽の光を受けやすいため、良質なブドウが育つのだそうですよ)。

 ワインの観点でボジョレーを見ると3つのエリアに分けられます。

 南からボジョレーやボジョレーヌーボーを造るブドウが収穫される「ボジョレー」エリア。

 1ランク上のワインであるボジョレーヴィラージュやボジョレーヴィラージュヌーボーが生産される「ジョレーヴィラージュ」エリア。

 そして、北にあるのが「クリュボジョレー」エリアです。ここには10の村があり、それぞれの生産地にそれぞれの特徴のワインがあります。

 早速ここからは3つのエリアのワインを見ていきましょう。

左から、ボジョレーパーティー、ボジョレーヴィラージュ、ボジョレー、サンタムールという名前のワイン。
左から、ボジョレーパーティー、ボジョレーヴィラージュ、ボジョレー、サンタムールという名前のワイン。

飲みやすい! ボジョレー

赤ワインは冷やさないイメージがありましたが、冷たいものがでてきました。
赤ワインは冷やさないイメージがありましたが、冷たいものがでてきました。

 ボジョレーもボジョレーヌーボーもガメイ種というブドウが使われています。違いは製法。ボジョレーヌーボーは果実のアロマがあふれ出すような、フレッシュでフルーティーなワインになるように作られます。

 一方、通常のボジョレーはより落ち着いた、長持ちするワイン。今回のワインは後者です。

 とはいえ、口に入れてみると渋みのない、フルーティーな飲みやすさでした。「イチゴやフランボワーズのような香りを感じられることと思います」とアドリアンさん。

 そこまで感じ取れませんでしたが、甘い香りと癖のなさでスルスルと飲めます。

これぞ定番! ボジョレーヴィラージュ

こちらも冷やしていただきます。
こちらも冷やしていただきます。

 こちらは、ボジョレー全体のエリアの中でも、より格上の良いブドウが作られるエリアのものだけを使ったワインです。

 ボジョレー同様、口当たりがよく飲みやすいですが、ボジョレーと比較すると、しっかりしている印象です。

 「ボジョレーは赤い果実のニュアンスでしたが、少し黒い果実のようなニュアンスがあります」というアドリアンさんの言葉がわかりやすい説明かもしれません。

 イチゴを食べた時とカシスを食べた時の違い、とも言いましょうか。全体として口当たりは良いのですが、後にほんの少しの渋味や苦味が残ります。

 重いワインは苦手だけど、サラッとしすぎるのも嫌という方にはこちらがいいかもしれません。

 ちなみに、ヴィラージュがジョルジュ・デュブッフ社の中で、世界中で一番売れているワインなのだそうです。まさにボジョレーワインの定番ですね。

聖なる愛の村のワイン、サンタムール

一番右のワインです
一番右のワインです

 次は、サンタムールというワインです。

 10の小さい村の中があるというクリュボジョレーエリアのワインです。クリュボジョレーは、特級のような位置づけで、最高級のもの。

 こちらは冷えておらず、色もなんだか濃く感じます。味は先ほど飲んだものより凝縮感がある印象。

 これまで紹介したワインが新鮮なフルーツだとしたら、こちらは旨味が詰まったドライフルーツでしょうか。飲むほどにおいしく、余韻を感じました。

 こちらのワインは2015年のもの。「寝かせるとまだまだおいしくなっていきますよ」とアドリアンさん。ボジョレーヌーボーだけではなく、熟成に向いているワインもあるんですね。

 ちなみに、サンタムールは村の名前で、日本語では「聖なる愛」という意味です。町中にハートの看板やイラストがいっぱいあるんだそうですよ。

 さらに、サンタムールには日本人が運営している2つ星レストランがあります。レストランの名前は「オー・キャトルズ・フェブリエ(Au 14 Fevrier)」。2月14日です。愛の国という感じですね!

パーティーにピッタリなロゼ

 ここまで赤ワインを紹介しましたが、赤はちょっと……という方もいらっしゃるかもしれませんね。

 実は、ロゼワインもあるんです!

 デュブッフ社のすぐ近くにある畑のブドウだけを手摘みして作った、非常にフレッシュなワイン。摘んでから1時間以内に醸造するというこだわりようです。

 微量の炭酸(微発泡にもならないくらいでしょうか)が入っていて、飲んだ時の清涼感があり、乾杯にぴったりの味わいでした。

 最近のロゼのトレンドは“辛口でスッキリ”だそうですが、こちらのワインも飲みやすかったです。

 実は今、フランスでは白ワインよりもロゼの消費が多く、ちょっとしたブームになっているそうです。軽く飲む時(アペリティフ)に、ビールの代わりにロゼを選ぶ人もいるそうですよ。

 ワインは敷居が高く感じる。気軽にお酒を楽しみたい。そんな方はロゼワインを選んでみてはいかがでしょうか?

アドリアンさん流“こんな時にはこのワイン”

 最後に、アドリアンさんに今回紹介したワインはそれぞれどんなシーンで飲みたいかを聞いてみました!

休日のランチタイムに

 いつもの休日に気取らず、ゆっくりランチを楽しみたい! そんな時におすすめなのがボジョレーまたは、ボジョレーヴィラージュです。少し冷やしてランチのお供に。

夏の日差しを楽しむなら

 これからの季節はテラスやピクニックなど、屋外での食事も楽しいですよね。身近な友人や家族と、夏の日差しを感じる一時にはロゼがぴったりです。

ちょっと特別な夕食には

 パーティーを開くほどではなくても、ちょっとしたお祝い事ってありますよね。そんな、いつもより少し特別な夜にはサンタムールを。家族と恋人とすごす幸せな時間を華やかに演出してくれますよ。

 なんだかワインが飲みたいな、という時にこちらの記事がお役に立てば幸いです!

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