神戸在住、フードコーディネーターの森映子さんによる、おいしい話。今回は、夏におすすめ、「夜活」の話から始まり、パンケーキ屋さんの思い出話。そして暑い日にぴったりの、アジア風のカフェ飯レシピを教えてくれました。  

暑い時間帯を避けて夜時間を活用!

 「みなさま、酷暑お見舞い申し上げます」

 時候の挨拶が暑いですね、の言葉しか出てこない七月某日です。

 こんにちは、神戸在住のフードコーディネーター森映子です。

 只今の室温は31.5度、湿度65%。

 朝の起き抜けからエアコンのスイッチが入り

 家族が全員出払って、いったんエアコンを切った午前10時の数値でございます。

 何もする気が起こりません。

 これが家の中ということは外におられる方の疲労感たるやいかばかりかと胸が痛みます。

 先月、エアコンを買い替える時に電気屋のお兄さんが

 「選ぶならデザインや機能、節電よりも・・・とにかくパワー!

 今年の酷暑に真っ向勝負できる機種を買うべき!」と力説してくれたけどその通りになったわ。

 お兄さんグッドアドバイス。

 そしてこうなることも少し予測して、実はこの夏は自身が主催している料理教室を夜時間にしてみたんです。

 暑い時間帯を避けた初の試みは18:30~21:00に開く「夜デリごはん部」です。

大きなキッチンを備え付けたレンタルルーム
大きなキッチンを備え付けたレンタルルーム

 お昼間よりは幾ばくか気温も下がっているしお仕事している方も参加してもらいやすい時間帯です。

 西日が少し落ち着いたころにレッスンして夜ごはんとしてみなさんで試食します。

 不思議と夜はリラックスした雰囲気で集まるのでご参加のみなさん同士が打ち解けて和やかムードになるんですよ。

 日本では「朝活」が定番ですがこれからは

 「夜活」のススメではないかしら。

ご試食風景。この日は和食です
ご試食風景。この日は和食です

カフェでの懐かしい話

 レッスンメニューの中でも特に人気が高いのは「カフェ飯」です。

 そもそもカフェのメニューは簡単・時短・おいしいが基本なので私も食べに行った先のお店のメニューをよく参考にします。

 今はカフェ飯やスイーツの素敵な画像がインスタなどでたくさん見ることができるので

 食べに行かずともビジュアルだけでレシピを起こしたりもできます。

 あ~暑い日にカフェでゆっくり涼みたい!

カフェ風にスタイリング
カフェ風にスタイリング

 実は6年ほど前、わたくしオサレなカフェでパンケーキ屋をしてました。

 もっと詳しく言うと、当時知り合いが新しくカフェをオープンするので

 何か目玉になるようなスイーツを考えて提供してほしいという話をいただいたのです。

 面白そう!ってことで、さてなんのスイーツにしようかと考えましたよ。

 ちょうどその頃、東京ではパンケーキの有名店がオープンしたことをきっかけに

 空前のパンケーキブームの波が来ておりました。

 まだ関西にはそこまで広まっていなかったのですぐに飛びつき、メニューは決定。

 当時、自宅でお菓子教室もしていたのでそちらと並行するために

 週の真ん中水曜日だけオープンのシューイチ・パンケーキ屋をやってみることにしました。

 期間は5か月間。

 自分のキャパは小さいくせになんでもやりたい主義なので鼻息荒く試作に取り掛かりました。

 ところがすぐにくじけて後悔することになるのです。(えっ?)

 なぜなら……パンケーキって小麦粉混ぜて焼くだけかと思っていたら……

 全然おいしくなかったのです。

 今までちゃんと作ったこともなく、えーパンケーキって難しいのぉ?ってそこからのスタートだったのです。

 さぁ、困った。悩んだ。考えた。

 その日から数少ない阪神間のパンケーキを何軒食べ歩いたか。

 おいしい店ではキッチンをのぞき込んで不審者丸出し。

 かなり怪しい同業者と思われたことでしょう。

 そして試作の日々。

 これまた一体何枚作って食べたのかカウントしておけばよかった。

 ようやく本体のパンケーキ生地が決まっても今度は上に乗せるフィリングの試作が待っています。

 その他にも道具や準備やスタッフやなんやらかんやら、

 カフェなどやったこともないのに考えることは山ほどあって・・・

 オープンまでに何度ズラかろうかと思ったか。

 この頃のわたしは相当思いつめていた感じ。

3種のベリーとカスタードソースのパンケーキ
3種のベリーとカスタードソースのパンケーキ

 試行錯誤しながら作り上げたオリジナルのパンケーキは、なんとか味もスタイルも自分の思うように仕上がりました。

 ありがたいことに週一のパンケーキカフェは口コミで広がり、

 かなりの盛況ぶりだったと記憶しています。

 当時のSNSはブログが主流で、それを見て県外から足を運んできてくださったり

 オープン前から並んでくださったり、と大繁盛でした。

レアチーズパンケーキ
レアチーズパンケーキ

 たっぷりのチーズクリームがかかっています。

夏の暑い時期のパンケーキは南国風に
夏の暑い時期のパンケーキは南国風に

 夏にぴったり。

 「マンゴーピン(芒果冰)パンケーキ」

 台湾のカキ氷をイメージしました。

 大きなタピオカがゴロゴロ入ってるんですよ~。

 基本のメニューに週替わりメニューを入れて常時4~5種類のパンケーキを作っていたあの頃。

 5か月間やり切った時は感無量でした。

 子育ても真っ只中でレッスンもしていたのに何であんなことができたのか今考えても不思議。

 たくさんのお客様に食べていただく、ということは材料と準備などが山ほどあるわけです。

 今より若かったとはいえ、当時は体力もきつくて泣きながら仕込みをしていたっけ。

 でも!続けることができたのは、

 食べに来てくださった方の「おいしい」の一言が聞けたからなんです。

 キッチンに「わーー♪」というお声が届くたび

 スタッフとガッツポーズにハイタッチ。

 とにかく私は人様に食べて喜んでもらえることに至福の喜びを感じるので

 「食」に携わる仕事は天職なのだと改めて認識したことを強く覚えています。

 あらまごめんなさいね。

 今回のコラムはいつの間にか思い出話に花咲かせてしましました。

 結局なにが言いたかったかというと、このパンケーキ屋をやっていたころにインスタグラムがあったらなぁと。(そこ?)

 もっと素敵に私の愛しいパンケーキたちを残しておけたのに、ということを誰かに聞いてほしかったんですね。失礼しました。

  • 1
  • 2

森 映子さんの記事一覧

もっと読む

これもおすすめ