料理上手な人の「料理のルーツ」、どんなところにあるのでしょう。気になりますよね。神戸在住、フードコーディネーターの森映子さんの場合は? おもてなしにピッタリの「チーズフォンデュ」レシピもご紹介。  

秋。スイーツを作って食べるのには最適な季節です

 皆さんこんにちは。

 フードコーディネーターの森映子です。

 ゴタゴタバタバタしている間に酷暑もなんとか終わりました。

 季節は秋に入り気温が下がると、ググッと甘いものが欲しくなります。

 お菓子を作って食べるには最適な季節。

 私もスイーツレシピを考案するお仕事がいろいろと入り嬉しい反面、相当なる病み期でございます。

 ひとつのレシピを完成させるのに、ただひたすらに配合を変え作っては食べるの繰り返し。

 気が付けば朝に家族と少し話しただけで丸一日だれとも交わっていない、ということも多々あります。

 おまけに太る。

 ジャンルが主にスイーツなので試作時期の砂糖摂取量たるや恐ろしくて計算できません。蓋をしちゃってるわ。

 その代わり、分量やお味がビターーーと決まったときの喜び。

 先日家族に言われましたよ。

 レシピがうまく決まったときは必ず「コレ、今から売りに行ってくるわ」って得意げに言うそうな。

 レシピ完成の瞬間であります。

この秋はバターナッツかぼちゃを使った簡単プリンがヒット作
この秋はバターナッツかぼちゃを使った簡単プリンがヒット作

 でも。なぜ。私はこっちの世界に来たんだろう。

 単純に食べることが好き。

 甘いものが好き。

 今日のコラムはそんな食にまつわる思い出話です。

 お茶菓子とコーヒーでも飲みながら聞いてください。

いつかのおやつは牧場仕立ての抹茶ティラミス。雲は綿菓子です
いつかのおやつは牧場仕立ての抹茶ティラミス。雲は綿菓子です

私の「料理魂」はどこから来たのか

 私の母親は料理が得意な人ではありません。

 ずっと働いていたし、もともと食に興味がないタイプ(甘いものは好きでしたが)。

 それでも毎食手作りのごはんは作ってくれました。

 「カレーライスの日には決まって澄まし汁がつく」

 「チャーハンに千切りのキャベツを入れてしまう」

 なんていう、他にはない独自のスタイルで作り上げるお茶目な母親なんです。

 では私の料理魂はどこから来たのか。

 それは父親なんですね。

 父はよく台所に立つ人でした。

 休みの日には変わったお好み焼きやカレーライスなどをふるまってくれました。

 そしてのちにわが家のおせちは父が作るようになり、

 リタイアしている現在では母との三食もほぼ父が作っています。

 そのレパートリーのほとんどが「創作料理」。

 料理の基本など習っておらず、ただひたすらに感覚で作っている……。

 私のルーツここにあり!

ちなみに両親は無花果が好き。誕生日に持っていきました
ちなみに両親は無花果が好き。誕生日に持っていきました

 そうして父は自作メニューを私達に食べさせては

 「何が入っているかわかるか?」と聞いてきます。

 その奥深いバリエーションで皆をアッと驚かせるのです。

 わかるわかる!

 私もビックリメニューを考えるの好きですから。

 でも……何十年も経った今でも忘れられない思い出があるんです。

 聞いてください。

決して忘れられない、父の料理とは!?

 私の幼少の頃は「牛肉」が食卓に上がることはほとんどありませんでした。

 他の家庭はわかりませんがわが家で牛肉と言えば肉じゃがに入っている程度(関西では肉じゃがは牛肉ですよ!)

 今日の夕食はステーキよ、と言われても実はそれは

 「トンテキ」=豚肉のステーキなのです。

 そんなわが家で、ある日「ぶ厚い本物のステーキを食べようじゃないか」という話が持ち上がりました。

 確か中学一年生くらいの頃です。

 母親と肉屋にステーキを買いに行った場面まで覚えているということは自分にとってかなりの大イベントだったのでしょう。

 なかなかどうして立派なステーキ肉を4枚買って帰り、

 漫画で見るようなシンプルに焼いたじゅうじゅうステーキに

 想いを馳せる少女A子(あ、私です)。

 ところが、創作好きな父親が少女の夢を潰すのであります。

 肉を焼くときになってあろうことか父の「みんなをアッと言わせたい欲」が

 ムクムクと湧いたのでしょう。

 ステーキ肉に手を加え始めたのです。

 塩と胡椒のみで美味しく焼かれようとしているその肉にですよ。

 どうなったと思います?

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